終活アドバイザーとは?資格を取得すれば知識が活かせる

終活
終活アドバイザーとは?資格を取得すれば知識が活かせる
終活アドバイザーとは終活の専門家に与えられる民間の資格です。超高齢社会と言われて久しい近年、注目を集めています。この資格を取得すると、どんな知識が身につくのか、また、どんな風に活かせるのかなどを詳しく紹介します。また、終活アドバイザーによく似た資格や、資格取得方法もまとめてありますので、終活に興味がある方は必見です。

終活アドバイザーとはどんな資格?

終活というワードは、その認知度が約8割[楽天インサイト調べ(2019年4月)]に達するほど浸透し、終活アドバイザーという資格も注目されています。

終活アドバイザーは一般名称のように聞こえますが、「NPO法人ら・し・さ」という民間団体が発行している固有の資格です。エンディングノートや相続など、終活に関するさまざまな知識を身に着けることができます。自分自身が終活に取り組もうと考えている人はもちろん、親の終活を考えながら学べる、生活に役立つ資格と言えるでしょう。

終活アドバイザーができること

ひと口に終活アドバイザーと言っても、具体的にはどんなことができるのかが気になりますよね。そこでまずは、終活アドバイザーが主にできることをチェックしていきましょう。

エンディングノートの作成と助言

葬儀のスタイルや相続税、お墓のことなど、さまざまな判断や手続きをおこなう際に必要な情報を書いておくエンディングノート。自分がこの世を去ったときの家族への備えとして大切ですが、これと言って書くことが決まっているわけではないので、いざエンディングノートを作ろうとしたときに何を書こうか迷ってしまう人が多くいます。

そこで学んでおくと便利な資格が終活アドバイザーです。終活アドバイザーの資格は、エンディングノートがしっかり書けるようになることを重視しているため、資格を取得すると、スムーズかつ重要事項を逃さず書き留めることができます。

また、エンディングノートを必要とする親や家族、友人への的確なアドバイスをすることもできます。自分だけではなく大切な人をサポートできる有意義な資格です。

終活全般に関する相談に乗れる

終活アドバイザーは社会の現状を把握し、エンディングノートや金融資産、保険や年金、不動産や高齢期の医療など、豊富な知識を持つ終活のプロフェッショナルです。そのため、弁護士や税理士のように、ある専門分野に特化した相談だけでなく、終活全般に関する相談に対してアドバイスをおこなうことができます。

もちろん、自分の親が終活をおこなう場合にも、こういった専門的な知識があれば、迷うことなくスムーズに相続や遺言などについて一緒に検討できます。

専門家への依頼や自治体への同行

相続や相続税、遺言や不動産などの法律が関わってくる事項に関しては、終活アドバイザーが実務的な処理をおこなうことはできません。しかし、その幅広い知識を活かして、適切な専門家や自治体を紹介する橋渡しのような役割が果たせます。

お金や不動産などの手続きに関することは、専門家の助言が必要なケースがほとんどです。特に金銭的な手続きなどをおこなう際、的確な窓口を利用しないことで不利益を被ってしまう場合があります。そのため、終活アドバイザーの勉強をして正しい知識を身に着けていれば、どの専門家に助言を求めるべきか適した判断ができます。

終活アドバイザー取得で得られるメリット

ここでは、終活アドバイザーの資格を持つことで得られるメリットをご紹介していきましょう。幅広い知識が、きっと人生の役に立つはずです。

自分や身内の終活に活かせる

終活アドバイザーの資格を取得すると、終活に関する幅広い知識が得られるので、自分自身はもちろん、身内の終活に活かすことができます。また、エンディングノートを迷うことなく作成したり、いざというときの手続きがスムーズにおこなえたりと、持っておいて損はない資格と言えるでしょう。

仕事に活かせる

終活アドバイザーは、自分や身内の役に立つだけではなく、仕事にも活かすことができます。主に、介護福祉士や葬儀関連事業、保険会社や金融系企業などに勤めている人に重宝する資格と言えるでしょう。超高齢社会と言われる現代では、今後こういった終活アドバイザーの資格が活かせる職種の需要が高まっていくと考えられます。

人生に長く活かせる

終活アドバイザーは、20代や30代といった比較的早いうちから取得して、長く活かすことができるのもメリットです。まだまだ終活するには早い20代や30代で終活アドバイザーの資格を取得し、まずは仕事に活かしてみてください。

次に、身内や自分の親をサポートするために、終活アドバイザーの知識が活用できます。万が一に備えることができるので、親や身内を安心させてあげられるでしょう。

そして最後に、自分自身の終活に資格の知識を活かしましょう。自身が終活する年齢になったら、同年代の友人たちの相談にも乗ってあげられるので一石二鳥です。このように、終活アドバイザーは、長い人生を豊かにしてくれる、メリット満載の資格と言えます。

終活に活かせるその他の資格

終活に活かせる資格は、終活アドバイザーだけではありません。そこで、終活アドバイザー以外の便利な資格をご紹介します。

終活カウンセラー

終活カウンセラーは、終活アドバイザーとは別の民間団体「一般社団法人終活カウンセラー協会」が発行している資格です。終活アドバイザー同様に、エンディングノートの書き方や遺言、相続などに関する終活の知識が身につきます。

2級と1級、終活カウンセラー協会認定終活講師養成講座といったようにレベル分けされているのも特徴です。

終活ガイド

終活ガイドは、「一般社団法人終活協議会」が発行している資格で、終活アドバイザーや終活カウンセラーと似たような知識を身につけられます。

終活ガイドは、1級、2級、3級の3つのレベルに分けられている資格です。3級では、終活の全体像を学びます。2級では、終活に必要な基礎知識を身につけるのが主な勉強内容です。1級では、終活に関わる問題を解決するための具体的な知識を学び、終活への理解を深めます。終活ガイドも、仕事として活かせることはもちろん、自分自身にも役立てることができる資格です。

終活ライフケアプランナー

終活ライフケアプランナーは、「一般財団法人日本能力開発推進協会」が発行している、終活に関する幅広い知識が得られる資格です。

エンディングノートの作成や専門家の紹介など、終活アドバイザーと同じような知識を身につけることができます。また、終活ライフケアプランナーの資格では、死生観も一緒に学ぶので、終活をしている方に寄り添ったアドバイスができるのも特徴と言えるでしょう。

どの資格をとるかは、学びたい内容とその難易度、期間、予算、その後の活かし方などを考慮して選ぶといいでしょう。

資格を取得するには

終活関連の資格の取得方法は、主催の企業・団体によって異なります。

終活アドバイザーの取得方法

終活アドバイザーの資格を取得するには、通信講座を受ける方法があります。受講期間は3ヶ月間で、その間自宅でテキストなどを元に勉強するのが基本です。

その後在宅で試験を受け、合格すれば、晴れて終活アドバイザーの資格を手にすることができます。

もしも不合格になってしまった場合には、受講期間である最長8ヶ月以内であれば、何度でも試験を受けることができるので、あきらめずにトライしてみてください。

終活カウンセラーの取得方法

終活カウンセラーは、セミナーに参加し筆記試験を受けることで資格が取得できます。また、上位の資格を取得したい場合には、下位の資格を持っておくことが条件なので覚えておきましょう。

終活ガイド、終活ライフケアプランナーの取得方法

終活ガイドも終活ライフケアプランナーも通信講座で学べます。自宅にいながら資格を取得できるのも魅力と言えるでしょう。

人生に役立つ終活アドバイザーを取得しよう

終活アドバイザーは、自分自身や身内に活かせるだけでなく大切な友人へのアドバイスもできる有意義な資格です。

また、仕事のキャリアアップにもつながるので、早いうちから取得しておくのもひとつの方法。終活アドバイザーと同じような知識が身につけられる資格もいくつかあるので、どんなことを学びたいか、受講方法などを考慮して、自分にあった終活の資格を選んでみてください。

この記事の監修者

政田礼美 1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定・葬祭ディレクター技能審査制度)
家族葬のファミーユ初の女性葬祭ディレクター。葬儀スタッフ歴は10年以上。オンライン葬儀相談セミナーなどを担当。