健康寿命を延ばそう。趣味を充実させて老後を豊かに過ごす
終活
この記事はこんな方にオススメです
健康寿命と平均寿命の違いを知りたい
健康で長生きがしたい
健康寿命とは、単に命の長さではなく、健康的に日常生活を送れる期間のことです。今、充実した老後を送るために、健康寿命を延ばすことに関心が集まっており、国や自治体などでも取り組みが実施されています。本記事では、健康寿命を延ばすメリットや対策、老後を豊かにするおすすめの趣味をくわしく解説します。
健康寿命の定義
近年、日本では平均寿命が延び続けています。それと同時に注目されているのが健康寿命です。まずは、健康寿命と平均寿命について見ていきます。
健康寿命とは元気に自立した生活を送れる期間
健康寿命とは健康に問題がなく日常生活を送れる期間のことで、WHO(世界保健機構)が取り入れた新しい寿命の考え方。日本の厚生労働省でも健康寿命を延ばすことを目的とする、さまざまな取り組みがされるなど関心が高まっています。
平均寿命との違い
平均寿命とは0歳の人が何歳まで生きられるのかをデータから予測した年齢を言います。健康寿命は、平均寿命と混同しやすいですが、病気で入院したり介護を必要としたりせず、自立した日常生活を送れる期間のこと。つまり、平均寿命から介護や病気の期間を引いた年数が健康寿命です。介護や病気の期間が長いほど、健康寿命が短くなります。亡くなるまで健康的に過ごすには、平均寿命と健康寿命の差をなくすことが必要です。
日本人の平均寿命と健康寿命
2016年に厚生労働省が行った調査によると、日本人の平均寿命と健康寿命は以下のとおり。
平均寿命 | 健康寿命 | 差 | |
---|---|---|---|
男性 | 80.98歳 | 72.14歳 | 8.84歳 |
女性 | 87.14歳 | 74.79歳 | 12.35歳 |
2001年から2016年までのデータでは、健康寿命も平均寿命も延び続けており、両者の差も若干縮まっています。日本人は人生100年と言われており、世界でも長寿国です。厚生労働省も人生100年時代構想会議を開くなど、長い寿命を充実したものにする社会づくりのための取り組みを行っています。
健康寿命を延ばす2つのメリット
老後には健康面や経済面などの不安があるもの。健康寿命を延ばすことができれば、そういった不安の解消にもつながります。こちらでは、健康寿命を延ばすメリットについて解説します。
1.将来の不安を解消できること
高齢になるにつれ、病気や介護などのリスクが高まり、お金の不安も出てきます。平均寿命と健康寿命の差は男性で8.84歳、女性で12.35歳です(2016年時点)。病気やケガなどで日常生活に支障をきたし、介護が必要な状況が約10年あります。この間、医療費や介護費といった費用がかかるため、家族にも負担をかけてしまうかもしれません。
働けるうちに老後に備えてお金を準備しておくだけでなく、健康寿命を延ばすために今からできる対策をして医療費や介護費を抑えるのも大切です。
働けるうちに老後に備えてお金を準備しておくだけでなく、健康寿命を延ばすために今からできる対策をして医療費や介護費を抑えるのも大切です。
働けるうちに老後に備えてお金を準備しておくだけでなく、健康寿命を延ばすために今からできる対策をして医療費や介護費を抑えるのも大切です。
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2.充実した老後を送れること
健康寿命を延ばせば、充実した老後を送れる期間も長くなります。健康でいれば、長く働けたり、社会保障制度の負担を減らしたりできるなど社会貢献にもつながります。
すぐにできる健康寿命を延ばすための6つの対策
健康寿命は日常生活の習慣と大きく関係しています。不規則な生活をしていると、生活習慣病の原因になるなど、健康寿命だけでなく、寿命も縮めてしまう可能性も。健康寿命を延ばすために、無理なくできる対策を解説します。
1.食生活に気を付けること
食生活の乱れは生活習慣病の原因になります。栄養バランスが取れた食事をすることは健康寿命を延ばすのに効果的。食事を抜かない、よく噛んでゆっくり食べる、暴飲暴食をしないなど食事の仕方にも気を付けることが大切です。毎日の食生活に気を配って適正体重をキープするように努めてください。
2.運動を習慣にすること
運動は生活習慣病の予防になるため、健康寿命を延ばすために必要です。健康寿命を縮める原因の1つとしてロコモがあげられます。正式にはロコモティブシンドローム(運動器症候群)と言い、運動器(筋肉、骨、関節など)の衰えが原因で日常生活での歩行や、立ったり座ったりなどが困難な状態となります。
運動器の機能の低下を防ぐためにウォーキングや軽めのジョギング、水泳などの有酸素運動を日々の生活に20~60分程度取り入れるのがおすすめです。
3.禁煙すること
禁煙すると、認知症や寝たきりになるリスクを抑えられると言われています。たばこは、がんや脳血管疾患などを引き起こす可能性があり、健康寿命を縮める原因の1つです。日本人が死亡する原因として最も多いのが喫煙によるものとされています。自分が吸わなくても、身近に喫煙者がいる場合は受動喫煙の影響が考えられます。
4.こまめにストレス解消をすること
趣味を楽しんだり、友人たちとおしゃべりしたりなど、こまめにストレス解消することは健康寿命を延ばすために大切です。ストレスを溜めてしまうと、精神的にネガティブになるなど悪影響が出ます。ストレスが積み重なって、暴飲暴食をしたり、たばこの量が増えたりすれば生活習慣病になるリスクも。日頃から自分の心と体に意識を向けて、ストレスと上手に付き合っていくことが大切です。
5.良質な睡眠をとること
良質な睡眠は生活のリズムが整えられ、体の疲れの回復はもちろん、ストレス軽減にもつながります。睡眠不足や寝つきが悪いことが、生活習慣病にかかるリスクが高まりやすくなる原因になることもあります。良質な睡眠をとるために、寝る前に軽くストレッチをすると眠りにつきやすくなるのでおすすめです。
6.定期的に健康診断を受けること
定期的に健康診断や人間ドックを受診すれば、がんや脳卒中、心臓病などの生活習慣の予防や早期発見・治療ができ、健康寿命を延ばすことにもつながります。健康寿命を意識するために、自分の健康状態をしっかり把握しておくことも大切です。
長い健康寿命を充実させる老後の趣味
長く健康でいれば、充実した老後を過ごせます。そのためには、老後に生きがいを持てるような趣味を今のうちから見つけておくと良いかもしれません。こちらでは、老後におすすめの趣味を紹介します。
旅行
旅行は、温泉やグルメ、観光地巡りなど目的に合わせて楽しめます。老後は現役時代よりも時間に余裕があるため、国内はもちろん海外旅行にも行きやすくなるはずです。平日やシーズンオフを狙えば、交通費や宿泊費が安くすみます。休日よりも旅行客が少なく、ゆっくり観光できるメリットもあります。外出が制限されている時には、旅行のプランを立てるだけでも楽しめて、脳トレにもなりそうです。
ボランティア
ボランティアは社会貢献だけでなく、老後の生きがいづくりにもおすすめです。定年退職後は職場に行くことがなくなり人との交流も減りますが、ボランティアに参加すれば、さまざまな世代の人と交流ができます。登下校時の子どもの見守り、傾聴ボランティアなどさまざまな活動がおこなわれています。誰かの役に立ち、感謝されると、自分の新たな一面を発見したり、意欲が湧いてきたり、気持ちの面でも充実するものです。
家庭菜園
家庭菜園は家の庭やベランダで作業ができるので、気軽に始められます。畑を耕す必要もなく、体力もあまり必要としません。収穫する喜びはもちろん、作物の育て方がだんだん上達してくるとやりがいを感じる人も多くいます。年齢に関係なくできるので、孫と一緒に挑戦するのもおすすめです。
ウォーキング
すぐに始められる趣味としておすすめなのがウォーキング。有酸素運動なので、全身の血行が良くなり、健康維持にも効果が期待できます。朝の清々しい空気や、季節を楽しみながらウォーキングをすればポジティブな気分にもなれるはずです。
人生100年時代。健康寿命を意識して充実した老後を送ろう
人生100年時代と言われる昨今、老後に不安を感じ、何か対策を始めようと考えている人も多いかもしれません。健康第一という言葉のように、長く健康でいれば、老後も自分の意志でやりたいことができ、充実した生活を送れます。そのためにも、今から健康寿命を意識した生活を心がけてくださいね。