生前整理の進め方。早めの取り組みで身軽なシニアライフを
終活
「超高齢社会」に突入している日本では、2025年には3人に1人が75歳以上の「後期高齢者」になるといわれています。そんな社会情勢を反映し、注目を集めているのが「生前整理」です。早めに身の回りを整理すると、後の面倒を家族にかけることなく、充実したシニアライフを送ることにもつながります。生前整理の具体的なやり方を中心に、概要やメリットなども紹介します。
生前整理とは?
自分らしい最期を迎えるための「終活」が盛んになり、中でも成果を感じやすい「生前整理」に取り組む人が増えてきました。まず生前整理の大枠を確認してみましょう。
死後を見据えた身辺整理
生前整理とは、自身の死後を考えて身辺整理をすることです。この場合の身辺整理とは身の回り品だけではなく、預貯金や証券といった財産の整理も含まれます。
「終活」が盛んになり、若いうちから死後を見据えて動く人も増えてきました。元気なうちは「死後」という言葉が遠く感じますが、実際いつ亡くなるかは誰にもわからないもの。必ず訪れる「その時」に備えておくことは、すべての人にとって有意義といえるでしょう。
「終活」が盛んになり、若いうちから死後を見据えて動く人も増えてきました。元気なうちは「死後」という言葉が遠く感じますが、実際いつ亡くなるかは誰にもわからないもの。必ず訪れる「その時」に備えておくことは、すべての人にとって有意義といえるでしょう。
思い立った時が始め時
生前整理はいつからおこなえばよいという明確な基準はありません。「やろう」と思った時が始め時です。その中でも、「定年退職を迎えた時」、「子どもが家を離れた時」などをきっかけに始める人が多いようです。生前整理の始め時がわからないという方は、人生や生活の大きな節目に合わせて始めてみてはいかがでしょうか。
ただし、生前整理で重要なのは「元気なうちに」始めるということ。年を重ねるごとに人間は体力が減少し、思考力・判断力も低下します。いざ整理を始めようと思っても、体が動かなかったり、物の要る要らないの判断ができなかったりするため、思うように進みません。
生前整理できちんと死後の段取りをつけるには、気力・体力ともに充実していることが望ましいといえます。
ただし、生前整理で重要なのは「元気なうちに」始めるということ。年を重ねるごとに人間は体力が減少し、思考力・判断力も低下します。いざ整理を始めようと思っても、体が動かなかったり、物の要る要らないの判断ができなかったりするため、思うように進みません。
生前整理できちんと死後の段取りをつけるには、気力・体力ともに充実していることが望ましいといえます。
自分でできない人は業者も選択肢に入れて
時間がない、気力・体力に不安がある、という人は生前整理代行業者への依頼が便利です。プロの生前整理代行業者ならば、効率良く丁寧に生前整理を進めてくれます。
ただし、整理・分類のみならば事業登録の認可が不要のため、中には悪質な業者がいることも否定できません。生前整理をスムーズに進めたいなら、良い業者を見極めることが大切です。
業者を選ぶコツは、充実したサービスがあるか、口コミがいいか、実績があるか、などを確認することです。整理の手伝いに加えて、不用品の買い取りや回収、清掃などをおこなってくれる業者だとさらに便利です。
また、資格の有無を確認するのもおすすめ。民間資格にはなりますが「生前整理アドバイザー」、「ライフオーガナイザー」などの資格を持っている担当者であれば、整理に関して一定の知識(スキル)を所有していると考えられるでしょう。
ただし、整理・分類のみならば事業登録の認可が不要のため、中には悪質な業者がいることも否定できません。生前整理をスムーズに進めたいなら、良い業者を見極めることが大切です。
業者を選ぶコツは、充実したサービスがあるか、口コミがいいか、実績があるか、などを確認することです。整理の手伝いに加えて、不用品の買い取りや回収、清掃などをおこなってくれる業者だとさらに便利です。
また、資格の有無を確認するのもおすすめ。民間資格にはなりますが「生前整理アドバイザー」、「ライフオーガナイザー」などの資格を持っている担当者であれば、整理に関して一定の知識(スキル)を所有していると考えられるでしょう。
生前整理にはこんなメリットがある
生前整理は終活において大きなウエイトを占めます。どのようなメリットがあるのか、具体的にみていきましょう。
残された家族の負担を軽減できる
生前整理をしておけば、残された家族の遺品整理にかかる負担が減ります。
人が亡くなった後に、あらゆる物の「要・不要」を判断するのはたとえ家族でも難しいもの。亡くなった人の思い入れがあるものは捨てにくいですし、捨てた後に後悔が残るかもしれません。
また、たとえ明らかに不要と思われるものでも、大きなものや家電を捨てるのは手間がかかります。葬儀の手配などで忙しいうえに遺品整理に追われれば、家族は休む暇も無いでしょう。
このような事態を避けたいなら、あらかじめ自身で不用品を捨て、物の行き先を決めておくと良いでしょう。価値あるものは目録などを作って保管しておけば、家族もスムーズに遺品整理に取りかかることができます。
人が亡くなった後に、あらゆる物の「要・不要」を判断するのはたとえ家族でも難しいもの。亡くなった人の思い入れがあるものは捨てにくいですし、捨てた後に後悔が残るかもしれません。
また、たとえ明らかに不要と思われるものでも、大きなものや家電を捨てるのは手間がかかります。葬儀の手配などで忙しいうえに遺品整理に追われれば、家族は休む暇も無いでしょう。
このような事態を避けたいなら、あらかじめ自身で不用品を捨て、物の行き先を決めておくと良いでしょう。価値あるものは目録などを作って保管しておけば、家族もスムーズに遺品整理に取りかかることができます。
相続トラブルを回避できる
生前整理をしておけば、残された家族の遺品整理にかかる負担が減ります。
人が亡くなった後に、あらゆる物の「要・不要」を判断するのはたとえ家族でも難しいもの。亡くなった人の思い入れがあるものは捨てにくいですし、捨てた後に後悔が残るかもしれません。
また、たとえ明らかに不要なものでも、大型の家具や家電などのリサイクル券の必要なものは捨てるのに手間がかかります。葬儀を終えた後に、遺品整理にまで追われれば、家族は休む暇もないでしょう。
このような事態を避けるためにも、あらかじめ自身で不用品を捨てたり、物の行き先を決めておいたりすると良いでしょう。価値あるものは目録などを作って保管しておけば、家族もスムーズに遺品整理に取りかかることができます。
相続トラブルを回避できる
財産に関して何の整理もせず亡くなると、家族内で相続トラブルが起こる可能性があります。
遺言書などがない場合、故人の財産は民法の規定によって遺産分割されるのが一般的です。とはいえ、どんな財産があるのかが明確でなければ、適切に遺産を分けることができません。加えて負債などがあった場合は、さらに話が複雑になるでしょう。
財産整理を含む生前整理をしておけば、残された家族が容易に相続財産の把握をすることができます。相続する家族の負担は軽減され、「生前贈与」での税対策も検討できるでしょう。
人が亡くなった後に、あらゆる物の「要・不要」を判断するのはたとえ家族でも難しいもの。亡くなった人の思い入れがあるものは捨てにくいですし、捨てた後に後悔が残るかもしれません。
また、たとえ明らかに不要なものでも、大型の家具や家電などのリサイクル券の必要なものは捨てるのに手間がかかります。葬儀を終えた後に、遺品整理にまで追われれば、家族は休む暇もないでしょう。
このような事態を避けるためにも、あらかじめ自身で不用品を捨てたり、物の行き先を決めておいたりすると良いでしょう。価値あるものは目録などを作って保管しておけば、家族もスムーズに遺品整理に取りかかることができます。
相続トラブルを回避できる
財産に関して何の整理もせず亡くなると、家族内で相続トラブルが起こる可能性があります。
遺言書などがない場合、故人の財産は民法の規定によって遺産分割されるのが一般的です。とはいえ、どんな財産があるのかが明確でなければ、適切に遺産を分けることができません。加えて負債などがあった場合は、さらに話が複雑になるでしょう。
財産整理を含む生前整理をしておけば、残された家族が容易に相続財産の把握をすることができます。相続する家族の負担は軽減され、「生前贈与」での税対策も検討できるでしょう。
充実した老後を過ごせる
生前整理は、身辺を整理すると同時に、自身の今までの人生を振り返るきっかけにもなります。不要なものを捨てていくことで心身共に身軽になり、前向きな気分になることでしょう。
また、財産を把握し、身の回り品の処分方法まで決めておけば、老後資産としてどのくらい余裕があるのかも分かります。残された時間とお金を大切にして生きようという気力が湧き、充実したシニアライフにも繋がります。
また、財産を把握し、身の回り品の処分方法まで決めておけば、老後資産としてどのくらい余裕があるのかも分かります。残された時間とお金を大切にして生きようという気力が湧き、充実したシニアライフにも繋がります。
生前整理の進め方
生前整理の進め方には、大きく「物の整理」、「お金の管理」、「死後の段取り」の3つがあります。ここでは、それぞれのやり方について詳しく紹介します。
①物の整理
まずすべての所有物の「要・不要」を判断し、不要とみなされるものは早めに処分します。この時、判断に迷う物はすぐに捨てず、一旦保留にしておくのがおすすめです。不用意に捨てると後で後悔することもあります。迷ったら一定期間保管した後、改めて要・不要を判断しましょう。
残しておくと決めた物については、自身の死後、誰に渡したいかまで考えておくとスムーズです。分配の詳細についてはエンディングノートなどを活用して記載しておくと、残された家族へ形見分けしやすくなります。
残しておくと決めた物については、自身の死後、誰に渡したいかまで考えておくとスムーズです。分配の詳細についてはエンディングノートなどを活用して記載しておくと、残された家族へ形見分けしやすくなります。
②お金の管理
お金や不動産などの「所有資産」の把握と管理も、生前整理の重要なポイントです。まずは自身の持つ資産をすべて洗い出し、リストアップしましょう。所有資産とは、預貯金、有価証券、株、不動産から、タンス預金まですべての財産のことを指します。
特にネット証券やネット銀行は、通帳や証書がない場合もあり、死後発見されにくいといわれています。こちらを利用している人は、アカウントへのログイン名なども併せて記載しておきましょう。パスワードの取り扱いには注意が必要なので、銀行の担当者などに相談してみてもいいかもしれません。すべてリストアップしたら財産目録を作り、いざという時に備えてください。
また、遺産相続について特別な希望がある場合は、遺言書の作成が必要です。エンディングノートなどにそのまま書き記す人もいますが、法的な効力はありません。
確実に自身の意志を伝えるなら、法に則って遺言書を作成し、所定の保管方法で保存しておきましょう。
特にネット証券やネット銀行は、通帳や証書がない場合もあり、死後発見されにくいといわれています。こちらを利用している人は、アカウントへのログイン名なども併せて記載しておきましょう。パスワードの取り扱いには注意が必要なので、銀行の担当者などに相談してみてもいいかもしれません。すべてリストアップしたら財産目録を作り、いざという時に備えてください。
また、遺産相続について特別な希望がある場合は、遺言書の作成が必要です。エンディングノートなどにそのまま書き記す人もいますが、法的な効力はありません。
確実に自身の意志を伝えるなら、法に則って遺言書を作成し、所定の保管方法で保存しておきましょう。
③葬儀や墓など、死後の段取り
生前整理には、自身で死後の段取りをつけることも含まれます。葬儀やお墓について希望のある人は、事前によく検討しておきましょう。
近年は亡くなる前に葬儀を申し込む「生前契約」も増えているので、自分の希望に合う葬儀社を探してみてはいかがでしょうか。
お墓についても考えておきます。遠方にお墓のある人は「墓じまい」、まだお墓がない人は「生前墓」を建てることを検討してみましょう。生前墓は、本人が生きているうちにスペースを購入して建てるお墓のことです。残された家族にかかる負担を軽減し、自身で選んだお墓に入ることができます。
近年は亡くなる前に葬儀を申し込む「生前契約」も増えているので、自分の希望に合う葬儀社を探してみてはいかがでしょうか。
お墓についても考えておきます。遠方にお墓のある人は「墓じまい」、まだお墓がない人は「生前墓」を建てることを検討してみましょう。生前墓は、本人が生きているうちにスペースを購入して建てるお墓のことです。残された家族にかかる負担を軽減し、自身で選んだお墓に入ることができます。
生前整理に取り組んで、前向きなシニアライフを
生前整理は、自身の人生や在り方を振り返るチャンスです。やがて来る「死」について向き合うことで、「残された人生をより大切に生きよう」という前向きな気持ちが湧いてくるでしょう。
自身の最期の時を段取りできるのは、とても幸せなこと。早めに整理に取りかかり、後顧の憂いなく人生を楽しんでくださいね。
自身の最期の時を段取りできるのは、とても幸せなこと。早めに整理に取りかかり、後顧の憂いなく人生を楽しんでくださいね。
ファミーユからのワンポイントアドバイス
アドバイザープロフィール
寺本弘幸
■家族葬のファミーユ 都市総合支社/1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定・葬祭ディレクター技能審査制度)
■座右の銘:人は石垣、人は城、人は堀
■家族葬のファミーユ 都市総合支社/1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定・葬祭ディレクター技能審査制度)
■座右の銘:人は石垣、人は城、人は堀
生前整理とは、ご自身が亡くなられた後に家族が困らないように身の回りを整理することを指しますが、これは、「モノ」だけでなく「ココロ」の整理も含むと考えています。
生前整理の利点は①家族のご負担を減らせる、②相続のトラブル防止、③ご自身を見つめ直しこれからの人生をより良く生きられる、などでしょう。
ここでは、私どもの具体的なアドバイスをご紹介いたします。
第一に「不用品の処分」です。これからの生活に必要かどうかや、老後に残したい思い出の品など、ご自身で基準を設けて取り組んでください。例えば、直近1年間で見もしなかった、触りもしなかったものは処分するなどです。
第二に「デジタル資産」の整理です。PC、スマホなどに保管された写真や動画などのデータ、インターネット上のデータ(SNS、ブログ等)、その他、各種有料サービスなどです。まずは全てをリストアップし、仕分けをした後、別途オフライン(バックアップのBDや書面など)で保管してください。笑い話ですが、すべてまとめた後にまた同じPCに保管してしまい、家族にはそのリストがどこにあるのか分からないということもありえます(笑)。
そして、最後にエンディングノートの記入をおすすめします。生前整理を進めていくと、モノにまつわる思い出や、これからのことを考えて自然と「人生の棚卸し」が出来くるもの。エンディングノートの記入が人生を見つめ直すきっかけになり、前向きになれるのです。その時の想いを文字にして残すことが家族へのメッセージであり、大切なことと考えています。
そして、一旦取り組み始めても滞ったり、止めてしまったりという声もよくお聞きします。しかし、全部を一気に整理しようと思わず、丁寧に焦らず続けていくことがコツです。生前整理は十人十色。ご家族がいる方もあれば、おひとり様もいらっしゃいます。
また、当社では弁護士や司法書士、税理士、不動産鑑定士など各種専門家と提携しておりますので、様々なご相談に対応できます。どうぞ、お気軽にご連絡ください。