恵比寿様の由来やご利益とは?大黒様との関係や全国の神社も紹介

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恵比寿様の由来やご利益とは?大黒様との関係や全国の神社も紹介

この記事はこんな方におすすめです

恵比寿様の意味やご利益を知りたい人
恵比寿様が祀られている神社を知りたい人
恵比寿様は「えべっさん」「えびっさん」などとも呼ばれ、漁業の神様とされている七福神の一柱。大漁満足や商売繁盛のほか、学業成就などのご利益もあります。この記事では、恵比寿様について、由来やご利益、お祀りされている神社、自宅での祀り方について詳しく紹介します。

漁業の神様とされる「恵比寿様」とは

恵比寿様は、日本由来の神様として知られる七福神のひとりです。「えびす顔」という言葉があるように笑顔が特徴的な神様で、大漁満足・商売繁盛をはじめさまざまなご利益があります。まずは恵比寿様について詳しくみていきましょう。

恵比寿様は弁財天や福禄寿と並ぶ七福神のひとり

恵比寿様は、弁財天や福禄寿などと同じく七福神のひとりです。読み方は「えびすさま」ですが、「えべっさん」「えびっさん」などの愛称でも呼ばれます。
漢字では「恵比寿様」と書くのが一般的ですが、「戎様」「恵比須様」「恵美須様」と表記されることも。そのほか、恵比寿大明神や恵比寿天などの別名で呼ばれることもあります。

日本由来の神様として人気が高い

恵比寿様以外の七福神はインドや中国に由来していますが、恵比寿様だけは、日本由来の神様です。一説として、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の最初の子である蛭子の神(ひるこのかみ)という説と大国主命(おおくにぬしのみこと)の子である事代主命(ことしろぬしのみこと)という説があります。
七福神は竜の背中の宝船に乗る様子が描かれることが多くありますが、その中で、釣竿を持ち、鯛を抱え、笑顔を向けているのが恵比寿様です。

商売繁盛・大漁満足などのご利益がある神様

釣竿を持ち鯛を抱える姿からも分かるように、恵比寿様は大漁満足の象徴、漁業の神様です。そのほかにも、航海安全や商売繁盛などのご利益があります。
大黒様と並んで開運の神と言われ、七福神の中でも厚く信仰されています。

農業の神様「大黒様」と恵比寿様との関係

恵比寿様と大黒様は、それぞれ漁業の神・農業の神として知られていますが、セットで祀られることがあります。恵比寿様と大黒様の関係性や見た目での見分け方、セットで祀られる理由などについてみていきましょう。

恵比寿様と大黒様は親子との考えもある

恵比寿様とよく一緒に祀られる大黒様は、別名「大黒天」とも呼ばれ、もともとはインドのマハーカーラというシヴァ神の化身でした。中国で主に金運や財運を強調し祀られたことによって、日本にも伝わってきたと言われています。
日本に来てからは、事代主命(ことしろぬしのみこと)の親である大国主命(おおくにぬしのみこと)と同一視されるようになりました。事代主神は恵比寿様と同一とされていたことから、恵比寿様と大黒様は親子であるとも考えられます。
大黒様のルーツについてはこちらの記事で紹介しています。

恵比寿様と大黒様がセットで祀られる理由

恵比寿様と大黒様はセットで祀られることが多くあります。前述の親子関係にあるという考えや、恵比寿様の大漁満足や商売繁盛、大黒様の五穀豊穣というように、ご利益が近しいことからも、セットで祀られるようになったとされています。
恵比寿様と大黒様を一緒に祀る方法は、後述の「知っておこう!恵比寿様の祀り方」で紹介しますので、そちらもご覧ください。

恵比寿様と大黒様の見分け方

恵比寿様と大黒様は、持ち物で見分けると分かりやすいです。恵比寿様は釣竿を持って鯛を抱えていることが多く、大黒様は袋を背負って打ち出の小槌を持っています。
恵比寿様は漁業の神、大黒様は農業の神と覚え、それに伴う持ち物で見分けるようにすると良いでしょう。

知っておこう!恵比寿様の祀り方

七福神の中でも開運神として人気の高い恵比寿様。恵比寿様をお祀りする際の場所や注意点、大黒様とセットで祀る場合の位置について確認しておきましょう。

神棚を作って祀る

自宅で恵比寿様をお祀りする際は、神棚を作って祀ります。神棚はそこまで凝ったものでなくても問題ありません。
神棚は家庭の繁栄や安全を祈る神聖な存在ですので、明るく静かな場所が良いとされています。日当たりが良く明るい場所で、目線より高い位置を選んでください。また、正面が南もしくは東向きになるようにしましょう。
神棚が作れない場合は、方角と目線より高い位置を守り、恵比寿様のお札を貼る方法もあります。

恵比寿様を向かって左、大黒様を向かって右に祀る

恵比寿様と大黒様をセットで祀る場合は、一般的には恵比寿様を向かって左(下手)側に、大黒様を向かって右(上手)側に設置します。
目線よりも高い位置に祀り、神様を見下ろす格好にならないよう注意しましょう。

恵比寿様が祀られている神社

恵比寿様を祀っている神社は日本全国にありますが、有名な神社は特に関西地方に多くあります。ここでは、それぞれの神社の特徴を紹介します。旅行などで訪れる際は、ぜひ参考にしてみてください。

西宮神社(兵庫県)【日本三大えびす神社】

恵比寿様信仰の神社として全国的に知られる、恵比寿様を祀る神社の総本社です。諸説あるものの、近畿地方の重要な浜の近くに位置する西宮神社は、交易に関わる人からの信仰が特に厚く、商売繁盛の神様として恵比寿様が祀られるようになったと言われています。
本殿後方一帯にある「えびすの森」は、兵庫県の天然記念物に指定されています。
毎年1月10日前後に開催される「十日えびす」は日本でも指折りの一大イベントとして有名です。笹を手に入れて店舗や会社に祀るのが習わしになっています。開門時の「福男選び」は、一番福を求めて走る姿が正月明けのニュースでよく取り上げられます。
<住所>
兵庫県西宮市社家町1-17

今宮戎神社(大阪府)【日本三大えびす神社】

大阪にある今宮戎(いまみやえびす)神社は、恵比寿様のほか、天照大神などの神様を祀る神社です。もともとは海岸沿いにあり、浜の市があったことから恵比寿様が祀られるようになったと言われています。
今宮戎神社でおこなわれる「十日戎(とおかえびす)」は、西宮神社にも匹敵する集客を誇り、商売繁盛を願うために約100万人が訪れる大きなイベントです。
総本社である西宮神社、この後紹介する京都ゑびす神社とあわせて「日本三大えびす神社」の一つとして知られています。
<住所>
大阪府大阪市浪速区恵美須西1丁目6番10号

京都ゑびす神社(京都府)【日本三大えびす神社】

西宮神社、今宮戎神社と並ぶ「日本三大えびす神社」の一つ。恵比寿様を祀る神社の縁起物として知られる笹は、この神社が発祥であるとされています。
お賽銭を投げ入れれば願いが叶うと言われる二の鳥居や、古くなった財布や名刺を供養する財布塚・名刺塚などがあり、見どころも豊富です。
<住所>
京都府京都市東山区大和大路通四条下ル小松町125

美保神社(島根県)

島根県の島根半島に位置する、恵比寿様を祀る神社の総本宮。商売繁盛や大漁満足といったご利益はもちろんのこと、音楽の神として日本渡来最古のオルゴールやアコーディオンが残されています。
鳥居付近にある「おかげの井戸」は、登録有形文化財です。
同県にある出雲大社には大国主神(大黒様)が祀られています。美保神社の事代主神(恵比寿様)との両参りでよりよい縁に恵まれると言われています。
<住所>
島根県松江市美保関町美保関608

恵比寿様を祀る神社を参拝し、ご利益を授かろう

恵比寿様は日本に由来する神様で、大漁満足・商売繁盛など多数のご利益があるとされています。農業の神と言われる大黒様とは親子だという説もあり、一緒に祀られることも多いです。
また、総本社である西宮神社、総本宮である美保神社をはじめ、日本全国には恵比寿様をお祀りしている神社が多くあります。
さまざまなご利益を授かれる恵比寿様。神社を参拝し、自宅の神棚にも祀ってみてはいかがでしょうか。