50代で考えたい。人生後半も輝く生き方と終活のすすめ

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50代で考えたい。人生後半も輝く生き方と終活のすすめ
50代といえば、子育てや仕事の経験が積もって気持ちに余裕が持てる世代。今まで仕事に専念したり、子供や家庭のことを優先したりで、自分のことは後回しになっていたと気がつく人も多いかもしれません。50代で考えたい人生後半の働き方、豊かな人間関係づくり、輝く生き方や終活についてご紹介します。

50代で考えたい人生後半の働き方

年金だけでは老後生活が厳しくなりつつある現在、定年後も働くことができれば安心ですよね。また、子供が巣立ったのを機に本格的に仕事を始めたい主婦の方もいるでしょう。専門的な技術や資格がない場合、どのような働き方の選択肢があるのでしょうか。

仕事は定年まで続けるか転職・起業をするか

多くの会社が60〜65歳で定年となります。50代は、定年後にどうやって過ごすかを考え始める時期です。そのまま同じ職場で働くのか、転職や起業をするのか。後者を視野に入れているならば、準備期間にもなりえます。

65歳以上の女性起業家は、女性起業家全体の約1割。女性の起業で多いのは、子育て・介護に関連したサービスや趣味や前職で身につけた教育関連サービスです。成功者もたくさんいますが、時代や仕事の変化に対応できるか不安な人は、定年前の退職は慎重にすべきです。

定年後も仕事をするなら?

定年後は、同じ会社や系列会社へ嘱託社員や契約社員として再雇用を希望する人が多いです。ただし、再雇用された後の役職は現役時代よりも下がることも多く、かつての部下が上司になるという場合も。

再雇用がスムーズに決まる男性が約7割に対し、女性は4割程度。男性中心の社会で情報交換がされる企業コミュニティにおいて、女性には不利な環境が与えられています。

男女問わず定年後の新しい仕事で多い職種は、タクシーの運転手、警備員、マンションの管理人、介護・福祉サービススタッフ、販売・接客サービス員、コールセンタースタッフ、清掃員、家事代行スタッフ、調理職員などです。

ブランクが長かった主婦にも仕事はたくさんある

これまで専業主婦だった女性なら、ブランクが長くなかなか職が見つからないという心配もあるでしょう。しかし職種によっては、50代女性を積極的に採用する会社も少なくありません。結婚や出産を既に終えている人が多く、離職しにくい50代女性は好まれます。

人生経験もあり気が利くため、さまざまな場面で気遣いができる点も好まれる理由の一つ。柔軟性があるため職場の潤滑油になってほしいなど、若い人にはない能力を求めている企業もあります。

パート販売員が売上を激増させ、年商10億円の営業所の所長になった例など、思いがけない才能を見つけられる可能性もゼロではありません。必要なのは情報収集能力です。ハローワークだけに限定せず、求人サイトや派遣登録会社を利用することで、より自分に合った仕事が見つけられます。

孤独になりたくない人の、家族や仲間との接し方

50代は夫婦関係や子供との関係、属しているコミュニティなどを見つめ直す時期でもあります。

これからの夫婦のあり方

子どもの自立をきっかけに、関心を子どもの「親」から配偶者との「夫婦」の関係にシフトするのが理想ですよね。子どもが生まれる前にしていたことを思い出し、2人で出かけたりしてみてはいかがでしょうか。これからの人生を楽しく過ごすパートナーとして、相手を見ることは大切です。

熟年離婚を避けるために

熟年離婚という言葉があるように、子どもの独立や定年と同時に妻から突然離婚を言い渡されるというケースを聞きます。夫は家庭のために一生懸命働いてきたつもりでも、家事や育児を一人で担ってきた妻にとっては長年の不満の結果です。家事も手伝ってくれないどころか料理もできない夫が、定年後に毎日家に居てゴロゴロするのは耐えられないのです。

妻に依存しなくても生きていけるようになっておくのは、離婚うんぬんにかかわらず大切なこと。老後は、妻が病気になったり認知症になったり、先立たれてしまったりする可能性もあります。定年後も妻と仲良くやっていきたいのなら、妻の立場を理解し感謝の言葉を伝えるなど、夫婦関係や家庭との関わりを見直す時期でしょう。

妻側も、家事の役割分担の必要性やチーム体制について、夫と話し合う機会を持つことが重要。外のことは夫で家の中のことは妻という形でやってきたのなら、その形式は変わるべきであることを夫に理解してもらう必要があります。

夫が家事をできることを当然と思わず徐々に慣れていってもらい、夫がやってくれたら完璧でなくても目をつぶる寛容さも必要です。相手のやり方も尊重するようにしたいですね。

また、熟年離婚は妻側からとは限らず、最近の熟年離婚では、妻が夫から捨てられるケースも増えてきています。その理由として多いのが、妻からないがしろにされる、文句ばかり言われる、子どもの方しか向いてくれない、家に居場所がないというもの。

妻といても幸せになれないと感じれば、夫も人生の再スタートを切りたいと思うでしょう。男性は経済的ダメージも少ないことから、離婚に踏み切りやすいのも特徴です。

心当たりがあるのなら、関係修復に努めましょう。夫のことを1人の人間として尊重し相手の立場に立って、感謝の気持ちを積極的に言葉に出すようにしてください。

仲のよい夫婦も、無理に一緒のことをしようとせず、一緒にできることを見つけつつも、お互いの趣味を尊重することが大事です。相手を束縛しない距離感を保つことも、夫婦仲がうまくいく秘訣です。

シングルの人は出会いの場に

シングルの人は50代だからと言って、恋愛は無理と諦める必要はありません。異性との出会いにつながるような場に積極に出かけていきましょう。恋愛をすることは人生を豊かにしてくれます。

子どもの自立と距離の取り方

子どもが成人しても過度に心配したり干渉したりする親もいますが、成人した子どもの世話をする必要はありません。子どもの就職先や結婚相手などについて干渉したりするのは親のエゴとなる場合も。結果的に子どもから疎ましがられ、実家に寄り付かないということにもなりかねません。失敗してもそこで学ぶものはあるため、子どもを信頼し、見守ることが大事です。

コミュニティに所属するメリット

老後は子ども達が近くに住むとも限らず、配偶者の方が先立たないとも限りません。地域のコミュニティに所属していれば、身近で交流を図ることができるため、孤独を感じることも少なくなるでしょう。人との交流が多いほど、認知症になるリスクや詐欺に会う可能性も低くなります。

生き生きと輝く50代の生き方とは

人生後半も何かに夢中になったり、好きなことを楽しんだりしていきたいですよね。50代で生きがいを見つけて生き生きと輝くには、どのような心持ちでいればよいのでしょうか。

運動で老化は止められる

加齢は止められませんが、老化は止められます。生命のエネルギーとも言えるミトコンドリアの働きが低下すると、体のあちこちで老化が始まります。ミトコンドリアを活性化させるには、短時間で強度の高い運動が必要になるため、とにかく動くことが必要です。

やってみたいことを極める

例えば旅行が好きなら、ずっと夢見ていた世界一周旅行を実現に近づけてください。一度には無理でも、毎回違う場所に旅行し、少しずつ世界を制覇するという計画を立てるのも生きがいを見つける方法の一つ。

海外旅行にすぐには行けなくても、次はどこに行きたいか、いろんな国の情報を集めたり、その国の文化を学んだりするのも楽しいものです。また、海外旅行がもっと楽しめるように英会話学校へ行くなど、新しいことを始めるのは自分のスキルアップにもつながります。

昔諦めたことを実現させる

好きだけど諦めてしまったことがあれば、再度取り組んで実現させるチャンス。例えば大学時代に演劇やダンスを楽しんでいて、その道に進みたかったけれど諦めてしまった場合、演劇スクールやダンススクールに趣味で通いだすのも再び輝ける手段の一つ。やっぱりこれが好き!という感覚を持つことは素晴らしいものです。

50代ではじめたい終活のすすめ

人生100年ともいわれる時代。50代では、まだまだ残された時間がたくさんあります。しかし50代で、人生の終わりについて考える「終活」をするメリットもあるのです。

考える気力があり判断能力に優れている

終活は、葬儀のことや遺産相続のことなど重要な判断をしなければなりません。50代は判断能力が優れているため、そのような重要な決断を下すのに適した年代と言えるでしょう。

葬儀の比較検討をしたり、遺産の配分を決めたりするのには時間がかかります。50代である程度のことを決めていれば、時間の経過とともに時々見直し、後で変更をすることも可能。高齢になって体力が落ちてくれば、気力もなくなることがあります。

体力がありアクティブ

50代は体力もありアクティブでまだまだ元気な世代。終活において大きな労力を消費する「生前整理」(不要なものを捨てること)は元気なうちにしておきましょう。高齢になってからの労力を減らせます。これは終活のためだけにするものではありません。長い間使用していないものを見直し、早めに不用品を処分すれば、すっきりと整理整頓された家で暮らせます。また、不用品を売ってお金に換えられます。

第2の人生を計画できる

平均寿命まで生きると考えれば、50代にはまだたくさんの人生が残されています。50代でこれまでの人生を振り返ってみることにより、定年後やこれからの人生をどう生きたいかを考え、計画することができるでしょう。退職金や年金を考慮したうえでお金をどのように使っていきたいか、余暇をどのように過ごしたいか、何を優先したいかなど、配偶者と話し合う機会でもあります。

老後に余裕を持てる

50代で終活をしていれば、高齢になって体力や気力を余計に使わないで済みます。自分が死んだら遺産や遺品整理など、家族が困ってしまうという心配もしなくてよいため、心にも余裕が持てるようになります。残された人生で何を優先してどう過ごしていきたいかの目標もはっきりしているため、お金や時間も無駄にせずに済みます。

50代からはじまる充実した人生の後半

50代は子どもが巣立ち、定年を意識することから、人生後半の仕事や生き方、人間関係について考え始める時期です。体力も気力もあり、アクティブな年代でもあるため、何か新しいことを始めるのにも、生きがいを見つけるのにも適しています。また、終活を始めるのにも最適です。終活に早めに取り組み、これからの生きがいを見つけて、生き生きと人生後半をエンジョイしていきたいですね。