しゃっくりを止めたい人必見!即効性がある止め方を調査

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しゃっくりを止めたい人必見!即効性がある止め方を調査
突然始まってしまうしゃっくり。法事など静粛な雰囲気の中でしゃっくりが止まらないと、苦しい上に恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。そこでこの記事では、しゃっくりの起こる仕組みや原因と、即効性のあるしゃっくりの止め方、それでも止まらない場合の対処の仕方について解説します。

しゃっくりの起こる仕組み

しゃっくりは医学用語では「吃逆(きつぎゃく)」と呼ばれています。しゃっくりはなぜ突然始まるのか、まずはその仕組みから説明します。

横隔膜のけいれんが主因?

しゃっくりは、横隔膜(おうかくまく)がけいれんすることにより起こると言われています。横隔膜とは、肺の下にある膜状の筋肉のこと。息を吸ったり吐いたりすると、横隔膜は縮んだり緩んだりし、肺が膨らんだり縮んだりします。この横隔膜のけいれんで、肺は空気を急速に吸い込み、同時に声帯が閉じて、呼吸時に「ひっく」という音を出しながら、けいれんの度にしゃっくりが出るというメカニズムが示されています。ただし、しゃっくりの専門医で主因はけいれんではないと発言している人もいます。

しゃっくりが起こる理由

すぐに収まるようなしゃっくりの原因は、よくわかっていません。ただし、気をつけた方がいいとされているのは喉への刺激で、暴飲暴食や大笑いなど多々あるとされています。日ごろ気をつけた方がいいポイントは、この後の章でご紹介します。頻繁に起こる場合、なかなか止まらない場合は自己診断せずに、医療機関への受診をおすすめします。

即効性のあるしゃっくりの止め方

公共の場所や法事の最中など、しゃっくりが止まらないと困る場面もあります。こちらでは、簡単にすぐできるしゃっくりの止め方を紹介します。

民間療法で科学的根拠が証明されたものはありませんが、昔からよく言われているものです。どれも改まった席で試しにくそうですが、法事や会議の直前など、緊急時に知っておいて損はないかもしれません。

息を止める

横隔膜のけいれん時に呼吸をすることが理由でしゃっくりが起きるとすると、息を止めるのは有効です。ただ息を止めるだけでは、再度息を吸う時にしゃっくりが戻ってくることがあります。ポイントは、深く息を吸い込んでゆっくり吐くことです。

10秒かけて限界まで大きく息を吸い込み、10秒〜15秒息を止め、さらに10秒かけてゆっくりと息を吐いてください。これを繰り返します。紙袋の中で息をすることも、息を止めるのと同じような効果が期待できます。

両耳に指を入れる

迷走神経を刺激することは、しゃっくりを止める効果があります。迷走神経とは腹部まで達する脳神経。内臓の働きに大きく関与しています。この迷走神経を刺激するには、両耳の穴に指を入れて30秒〜60秒押さえ続けます。

舌を強く引っ張る

病院で実際におこなわれる方法として、舌を前方に30秒ほどガーゼやハンカチでつまんで強く引っ張るという止め方もあります。舌を引っ張ることで舌咽神経を刺激し、けいれんした横隔膜を正常な動きに戻します。かなり効果的な方法です。

膝を胸につけて前かがみになる

膝を胸につけて前かがみの姿勢になる方法も効果的です。胸が圧迫されて横隔膜に圧力がかかることで、しゃっくりが止まりやすくなるとされています。

水を飲む

コップ一杯の水を飲むことで、気を散らせる方法も知られています。氷水を口に入れたり、喉を押さえながら飲んだりするとさらに効果がアップするそう。

コップの向こう側から飲む方法もあります。これは、水を8割ほど入れたコップを持ち、前かがみになりながらコップも傾け、コップの向こう側の縁から飲む方法です。上あごをつたわって水が口の中に入っていく感覚で、飲むのは少しでかまいません。鼻や気管支に水が入るとむせますので、注意してください。

レモンをかむ・酢を一気に飲む

レモンをかむことによって迷走神経が刺激されます。その結果、焦点をしゃっくりから酸味を感じることに切り替えなさいという指令が脳へ送られるようになります。

家にある酢を使うのも効果的です。ショットグラスに1杯程度の少量の酢を一気に飲みほしてください。咽頭から食道を通ることで迷走神経が刺激されて、しゃっくりを止められると言われています。

しゃっくりの原因

48時間以内におさまるしゃっくりは、多くの場合、横隔膜が刺激されて起こると言われています。生活の中に原因があることが多いとされているので、その原因を知っておくことで予防できるかもしれません。

胃にたまったガスからの圧迫

胃にたまったガスが横隔膜を圧迫することによって、しゃっくりが起こると言われています。胃にガスがたまる原因としては、腸内の異常発酵が挙げられます。また、よく噛まずに食べることで飲み込む空気が多くなるのも胃にガスがたまりやすい原因に。その他、胃腸の働きの低下、便秘が続く、腸閉塞なども胃にガスがたまる原因となります。

飲食からの刺激

熱いものや冷たいもの、辛いものを食べたりして横隔膜が刺激を受けると、しゃっくりは起こりやすいとも。また、炭酸飲料やアルコールも刺激となります。直接の原因として、早食いもしゃっくりの原因に。これはよくかまずに飲み込んでしまうことにより胃が拡張されると、横隔膜を圧迫しけいれんを引き起こすとされています。

空気の変化

しゃっくりは、暖房の効いている部屋から外へ出たときなど寒暖の差が生じたときにも起こります。タバコを吸うときにしゃっくりが起こるのも、タバコそのものよりも吸い込む空気の温度差が原因だと考えられています。

感情的なもの

食べ過ぎ、笑いすぎ、泣きすぎなど喜怒哀楽に関する強い感情もしゃっくりの要因です。また、ストレスを抱えていることも原因の1つとされます。

病的な因子

通常のしゃっくりは数時間以内におさまり、一過性のものです。しかし長引くしゃっくりには、大きな病気が隠れているかもしれません。脳梗塞や脳腫瘍、肺炎、肺がん、気管支喘息、糖尿病、腎臓病、癌などの疾患が原因となっていることもあります。

通常1日数時間でも続けば我慢できないと思いますが、我慢強い人でも48時間以上続くようなら病院への受診をおすすめします。

病院を受診する際は、一般的には消化器内科、けいれんや不随意(ふずいい)運動を専門とする脳神経内科となります。病院によって専門医が異なる場合がありますので、まずは受付に症状を伝え、相談してください。

どうしても止まらない場合

上記のことを試してみてもしゃっくりが止まらない場合は、他にもしゃっくりを止める方法があります。少し難易度は高いですが、知っておくと役立つかもしれません。

柿のヘタを煎じて飲む

昔から、柿のヘタがしゃっくりを止めるのに優れた効果を発揮すると言われています。これは、柿のヘタ20個を200ミリリットルの水で、100ミリリットルになるまで煎じて飲む方法です。

ただ、柿のヘタ20個を集めるのは現実的とは言えません。柿をよく食べる人で、日ごろからしゃっくり頻度の多い人であれば、あらかじめ集めておいて試してみるのも良いかもしれませんね。

漢方を飲む

漢方では、「柿蒂湯(していとう)」が薬局で売られています。これには、柿蔕(してい)、生姜(しょうきょう)丁子(ちょうじ)が配合されています。柿蔕とは柿のヘタのこと。

その他には、こむら返りなど筋肉のけいれんの痛みに使用される「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が使われることも多いです。院内に常備されていることが多いため、休日や夜間でも処方されやすく、ドラッグストアでも簡単に手に入ります。いざというときのために常備しておくのもおすすめです。

薬を処方してもらう

しゃっくりが止まらずに病院を受診すると、興奮などを抑える抗精神病薬や消化管のぜん動を促す薬が投薬されることがあります。

しゃっくりの止め方を選んで試す

しゃっくりが長く続けば、人前で恥ずかしいだけでなく、呼吸が辛くなります。法事や葬儀などの厳粛な行事を控えているときは、原因とされるものを避けることである程度の予防は可能かもしれません。

また、しゃっくりの止め方にはいろいろな民間療法があります。しゃっくりが出たら、余裕のあるうちにこれらの止め方を試してみるのもよいでしょう。自分にあった止め方が見つかれば、公の場に出る時も少し安心できそうですね。