家族葬は会社へ連絡すべき?伝える項目や例文を紹介
ご家族の通夜・葬式準備
この記事はこんな方におすすめです
家族葬をする際に会社への連絡が必要なのか知りたい
家族葬をする際に会社に伝えるべきことを知りたい
家族葬は親しい人のみでおこなう葬儀です。そのため家族葬をするにあたり、会社に連絡をすべきかどうか悩む人もいるようです。この記事では家族葬の概要や、故人や自身が勤める会社に伝えるべき項目一覧、忌引き日数の目安、連絡をする際の電話とメールの例文を紹介。またよくある質問も併せて紹介します。
目次
家族葬とは
家族葬とは故人と親しかった人のみで執りおこなう葬儀のこと。人数に決まりはありませんが、参列者の数は30名以下の場合が多いようです。少人数で葬儀を執りおこなうため、ゆっくりと故人を見送られます。
家族葬のことを詳しく知りたい人は、こちらの記事をチェックしてください。
家族葬とは?定義や参列者の基準、一般葬との違いも解説
家族葬とは、故人と親しくしていた人のみでおこなう葬儀のこと。参列者の人数が少ないため「遺族の手間を軽減できる」「ゆっくり故人とお別れできる」といった利点があり、近年は家族葬を選ぶケースが増えています。そこで、この記事では家族葬の概要や参列者の基準、メリット・デメリット、一般葬との違いを解説します。
家族葬の実施を会社へ連絡する方法
家族葬へは基本的に仕事関係の人は招きません。しかし、故人の訃報と家族葬の日時などは会社へ知らせる必要があります。故人の会社に訃報の連絡をする場合と、自身の会社に家族や親族の訃報を伝える際の連絡について紹介します。
故人が勤務していた会社に連絡をする場合
故人が勤めていた会社へ訃報を知らせる場合は、所属部署に連絡をします。直通番号が分からない場合は代表番号に連絡をして、取り次いでもらいます。あるいは故人の所属部署が分からない場合は、人事部や総務部に故人の名前を伝えると所属部署を教えてくれたり、故人の上司に取り次いでくれたりします。
所属部署もしくは故人の上司に伝える内容については、後ほど紹介する「家族葬で会社へ伝えるべき項目一覧」を参考にしてください。
故人の会社には、死亡日を知らせ、葬儀スタイルが家族葬であること、家族や親族以外の参列は断ることを伝え、香典や供花、弔電も辞退をする場合は伝えます。故人は会社では退職扱いとなり、家族が手続きをおこなう必要があるため、人事部や総務部の担当者の名前と連絡先の確認も必要です。
自身の会社に家族や親族の訃報を伝える場合
身内の訃報や葬儀に関する連絡は、所属部署の上司にします。忌引き休暇の申請などが必要なため、いつからいつまで休むのか伝え、業務の引継ぎなど、仕事に関する連絡も忘れないようにしてください。上司に伝える内容については、次の章で詳しく解説します。
忌引き休暇については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【例文つき】忌引き休暇とは。日数の目安と連絡方法を解説
忌引き休暇とは、身内が亡くなったときに会社や学校に申請すると取得できるお休みのことです。忌引き休暇の制度は法律で決められたしくみではなく、会社や学校ごとに取り扱い方が異なります。なかには忌引き休暇制度を設けていない会社もあります。この記事では、忌引き休暇の意味、日数の目安、連絡方法、注意点を解説します。
家族葬で会社へ伝えるべき項目一覧と忌引きの日数
会社に連絡をする際に伝えるべき項目を紹介します。また故人との関係性による一般的な忌引きの日数も併せて紹介します。
家族葬で会社へ伝えるべき項目一覧
上司や人事・総務部に伝えるべき基本項目を紹介します。
<上司や人事・総務部に伝えるべき基本項目>
・故人の氏名
・故人との関係
・連絡先
・亡くなった日時
・葬儀の日時と場所
・現在の安置場所(面会可の場合)
・葬儀の形式(家族葬、一日葬など)
・参列・厚志(香典、弔電、供花、供物)の辞退について
・故人の氏名
・故人との関係
・連絡先
・亡くなった日時
・葬儀の日時と場所
・現在の安置場所(面会可の場合)
・葬儀の形式(家族葬、一日葬など)
・参列・厚志(香典、弔電、供花、供物)の辞退について
自身の会社に連絡をする場合は、上記の内容に加え、会社を休む期間や、仕事の引継ぎなどの連絡事項も伝えます。
故人との関係性と忌引きの日数
忌引き休暇は故人との関係性により、日数が異なります。一般的な忌引き休暇の日数は以下の通りです。
故人との関係性 | 忌引きの日数 |
配偶者 | 10日 |
親 | 5〜7日 |
子 | 5〜7日 |
兄弟姉妹・祖父母・配偶者の父母 | 2〜3日 |
配偶者の祖父母・兄弟姉妹 | 1~2日 |
ただし、会社ごとに異なるため、就業規則を確認しておくと安心です。
会社へ家族葬を連絡する際の例文(電話・メール)
身内が亡くなり、自分が会社を休む場合、まずは上司に電話連絡をするのが基本です。その後、上司と人事・総務部にメールで連絡を入れると安心です。親が亡くなったときや、祖父が亡くなったときに連絡する際の例文を紹介します。
なお故人が勤めていた会社へ連絡する際も、基本的には以下と同じ内容を伝えます。上司や総務部のメールアドレスは分からない場合が多いでしょうから、電話連絡のみで問題ありません。
会社に連絡をするとき【電話の場合】
会社に電話連絡する場合の例文を紹介します。
お疲れ様です。鈴木 次郎です。 〇月〇日の〇時、父が亡くなりました。
〇月〇日〇時に通夜、〇日〇時に葬儀・告別式を家族葬のファミーユあけぼのホール(葬儀場名)でおこないます。
勝手を申しますが、父の生前からの希望により、通夜及び葬儀・告別式は近親者のみの家族葬にします。
お香典や弔電なども、故人の遺志のため辞退させていただきたいです。
(喪主を務める場合)喪主は私が務めます。
申し訳ありませんが、〇月〇日から〇月〇日まで、忌引き休暇をいただければと思います。
休暇中は■■■-■■■-■■■■(休暇中の連絡先)までご連絡をお願いします。電話がつながりにくい可能性もあるのでご容赦ください。
なお、休暇中の業務についてはご対応をお願いできればと思います。
急なことでご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします
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会社に連絡をするとき【メールの場合】
電話連絡に加えて、上司が後で見返せるようにメールも入れておくと安心です。メールでの連絡は、可能であれば、上司と総務部の両方に入れておくとより安心です。メールで会社に連絡する際の例文を紹介します。
○○部 部長 ▲▲ 様 病気療養中であった父が昨日他界いたしました。下記、お知らせ申し上げます。
死亡者氏名:鈴木 太郎(享年〇〇歳)
続柄:実父
死亡日時:2023年〇月〇日 〇時〇〇分
また葬儀参加のため、〇月〇日から〇日まで忌引き休暇を取得したく存じます。下記の通り葬儀に関してもご連絡いたします。
通夜:2023年〇月〇日
葬儀・告別式:2023年〇月〇日
葬儀場:〇〇葬儀場 〇〇県〇〇市
葬儀場電話番号:■■■-■■■-■■■■
なお、葬儀は親しい者のみの家族葬で執り行うこととなりました。
また故人の遺志により、一般参列、御香典、弔電、御供物などのご厚志につきましては、失礼ながら辞退させていただきます。
恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
鈴木 次郎
休暇中は下記の連絡先までご連絡ください。
電話番号:■■■-■■■-■■■■
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こちらの記事で、忌引きメールの注意点を紹介しています。
忌引きメールの注意点。シーン別で例文を紹介
身内に不幸があったときには職場や学校に忌引きの連絡をして、お休みをもらうことが一般的です。状況によっては、忌引き連絡をメールですることもあるでしょう。ここでは、忌引きのメールをする際のマナーや例文、相手からお悔やみのメールが届いたときの返信例文を紹介します。
よくある質問
家族葬で香典を辞退していても、頂戴する場合があります。最後に、家族葬をおこなう時に、会社関連でよくある質問を紹介します。
- Q
- 家族葬で香典や弔電を辞退したが、受け取っても良い?
- A
- 辞退すると伝えていても、上司や会社から香典や供花、弔電を送られることがありますが、この場合は無理に断らず受け取って良いでしょう。
会社によっては、葬儀や結婚、出産の際に慶弔見舞を社員に支給する制度があります。会社名義の香典には、香典返しが不要ですが、個人名義の香典を受け取ったときは、香典返しが必要です。
- Q
- 職場復帰後に会社ですべきことはある?
- A
- 家族葬が無事に執りおこなわれ、職場に復帰したら、まずは上司へ報告します。休暇を取らせてもらったことに対してのお詫びと感謝、今日から復帰することを伝えます。とはいえ、忌引き休暇は労働者の権利と定められているため、必要以上に謝る必要はありません。
家族葬をおこなう場合でも必ず会社に連絡をしよう
家族葬でも会社を休むことに変わりはないため、上司や総務部に連絡をする必要があります。故人が会社員の場合は、故人の所属部署や人事・総務部にも連絡が必要です。今回紹介した電話やメールの例文を参考にしながら、伝えるべき項目や休む期間を伝えてください。
監修:1級葬祭ディレクター 瀬戸隆史
家族葬のファミーユにて新入社員にお葬式のマナー、業界知識などを伝える葬祭基礎研修の講師を務める。
【保有資格】1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定制度)/サービス介助士、訪問介護員2級養成研修課程修了
【保有資格】1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定制度)/サービス介助士、訪問介護員2級養成研修課程修了