10人の家族葬の相場は?少人数でおこなう葬儀費用の内訳を解説

ご家族の通夜・葬式準備
10人の家族葬の相場は?少人数でおこなう葬儀費用の内訳を解説

この記事はこんな方におすすめです

家族葬を10人でおこなう場合の費用を知りたい
家族葬を10人でおこなう際のポイントを知りたい
家族葬を10人でおこなう場合、基本的な流れは一般葬と変わりませんが、かかる費用はやり方によって差が出ます。親族間で内容について話し合えば、かけるべき費用と抑えるべき費用を選ぶことも可能です。家族葬の平均的な人数や内容、費用の相場と詳しい内訳をはじめ、家族葬を10人で営むメリットとデメリット、ポイントを紹介します。
まず家族葬の費用目安を知りたい人は、下記よりご確認ください。お住まいの地域や参列者の人数別の費用一覧ページです。

家族葬とは?

親族など、ごく親しい人だけでとりおこなう葬儀を家族葬と言います。まずは定義と流れについて解説します。

親族を中心に故人を見送る小規模なお葬式のこと

家族葬とは、家族や親族、近しい友人など故人と親しかった人だけでお見送りする小規模なお葬式のことです。故人や遺族の意向を反映しやすい比較的自由度の高い形式のため、明確な決まりはなく葬儀社や家族によって詳細は異なります。

基本的な流れは一般葬と同じ

一般的に家族葬は身内のみの少人数でおこなわれるため、コンパクトかつ温かみのある印象になります。音楽葬にしたい、映画を上映したいといった特殊な希望がない場合は、大規模になる一般的なお葬式と流れは変わりません。仏式の場合だと通夜・葬儀・告別式・火葬と2日ほどかけて営まれます。

家族葬は10人でできる

家族葬の参列者の平均人数は20人前後ですが、10人でも問題ありません。親・兄弟姉妹だけのごく数人、親戚や友人も含めて30人ほどなど、範囲についても決まりはありません。誰を呼ぶかは故人の希望をもとに家族の話し合いによって決められます。

家族葬を10人でおこなう場合の費用相場と内訳

家族葬全体にかかる費用は、その内容によって大幅に変わります。ここでは家族葬を10人でする場合の相場、詳しい内訳と人数によって変わる部分、費用を抑える方法を紹介します。

家族葬の相場は幅が広い

10人での家族葬全体にかかる費用は84万円〜185万円となっています。相場が幅広くなるのは葬儀内容の違いによるもので、もともと20~30人くらいを想定している家族葬では人数による影響はそれほど大きくありません。ただし一部小規模になる分、抑えやすい費用もあります。

内訳①葬儀本体の費用

葬儀本体の費用とは、斎場の使用料、祭壇・棺・遺影などの準備費用、葬儀スタッフの人件費、霊柩車の手配費用、火葬料など、葬儀そのものに関わる費用です。葬儀費用の大半を占める部分で、一般的な2、3日間かけるお葬式では90万円くらいが相場です。
■人数により変動する費用
規模が大きくなると広い斎場が必要になったり、斎場に見合った祭壇の用意やスタッフの増加が必要になったりします。しかし家族葬専用ホールはもともと広さも使用料も控え目であり、人件費もそれなりに抑えられています。飾りなども身内だけなのでシンプルにしたいという場合は、オプション料金などは不要です。それとは逆に費用をかけて、その人の人生を振り返る個展のような会場を作ることもできます。

内訳②参列者へのおもてなし費用

通夜振る舞いや葬儀後の会食、香典返しの返礼品など、参列者へのおもてなしも必要です。参列者1人あたりの費用相場は、通夜振る舞い・会食で1万円前後、当日お渡しする会葬返礼品は1,000円前後となっています。参列者10人なら、11万円前後と考えられます。
■人数により変動する費用
おもてなしは参列者の人数に合わせて用意するので、人数が少ないほど費用は低くなります。昨今では遺族の意向により会食を省略する、密を避けるためグルメギフトにするなどの選択が増えてきているので、飲食にかかる費用は少なめの傾向です。ただし、故人の意向を尊重しておもてなしの料理だけはこだわりたいという人も少なくありません。

また、参列者が少ない分、受け取る香典の額も少なくなることがあります。しかし、親類のみの家族葬の場合は喪主へ配慮して多めに包むこともあるので、負担額の大小は日頃からの関係性にもよります。
地域ごとのプラン費用や参列者の人数別の費用目安については、下記よりご確認ください。

内訳③僧侶へのお布施

お布施は読経や戒名授与のお礼として僧侶に渡すもので、参列者の人数に影響しません。相場は40万円前後ですが、感謝の気持ちを表すものであり決められた金額はなく、宗派や地域によっても異なります。加えて必要に応じてお車代や御膳料として別に5,000円〜2万円ずつ用意するのがマナーです。金額が心配なら、同じ菩提寺の親戚に尋ねたり、葬儀を頼むお寺に問い合わせるのが確実です。
お布施の相場については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

費用を抑えたいなら葬儀の簡略化も検討を

通夜を省略する一日葬、通夜・葬儀・告別式を省略して火葬のみをおこなう直葬などの形式を視野に入れると、費用は大きく抑えられます。家族葬なら意向を取り入れやすいので、親族間で話し合ってみることをおすすめします。ただし儀式を省略したことで、お別れの時間が短くなり心の整理がつきにくかったり、納骨するお寺の理解を得る必要が出てきたりするので、費用面だけにとらわれずに考えることが大切です。

家族葬を10人でおこなうメリット/デメリット

小規模な家族葬のメリットは、費用面以上に心理的な部分にあります。10人ほどの規模で家族葬をする場合のメリット/デメリットを紹介します。

メリット①精神的・体力的な負担が少ない

一般葬と大きく変わるのは、参列者への対応などの精神的・体力的な負担です。大規模な葬儀では、参列者への挨拶や案内、葬儀の手伝いをしてくれた人へのお礼など、さまざまな場面で気配りや対応が求められます。その点気心が知れた人が集まる家族葬では、気疲れがなくスムーズに進行できます。

メリット②ゆっくり故人を見送れる

少人数でおこなう家族葬では、ゆっくりと静かに故人を見送れます。さまざまな対応にバタバタと追われることもなく、家族で語らいながらお別れのときを過ごせます。

デメリット①葬儀に参列できない人が増える

10人ではごく近しい人しか葬儀に呼べないので、参列できなかった故人の友人・知人に悲しい思いをさせてしまうかもしれません。喪主をはじめ家族とは面識がなくても、故人とは親しかった人もいるであろうことを忘れないでください。

デメリット②費用を大きく抑えられるわけではない

家族葬は一般的なお葬式よりは費用を抑えやすい傾向にあるものの、葬儀本体にかかる基本的な費用は変わらないので、参列者を数人減らしただけで大幅に費用が抑えられるわけではありません。仮に10人を15人にしたところで、変わるのは人数分の飲食費や返礼品の費用などです。人数を増やした分香典が多めに集まり、最終的な費用負担は軽くなったというケースもあります。

10人でおこなう家族葬をスムーズ進めるポイント

小規模での家族葬では、親族間はもちろん、故人の友人・知人にも事前に心配りしておくのが大切です。最後に、人数を絞って家族葬をする場合に気を付けたいポイントを紹介します。

家族・親族と話し合い了承を得る

お葬式に対する考え方は人それぞれなので、まずは家族・親族間で話し合うことが必要です。華やかに故人を送ってあげたいと思う人もいれば、落ち着いて静かにお別れのときを過ごしたいという人もいるでしょう。身内間でのトラブルを防ぐためにも、関係者の意向はしっかり確認しておいてください。

故人の友人・知人には事前にお知らせをする

葬儀を済ませてしまった後に、「どうして呼んでくれなかったの」「もっと早く知りたかった」という声が寄せられないように、故人と関係があった人には事前に「今回は家族中心で見送ることにする」旨のお知らせをしておきます。葬儀が終わったあとの事後報告も忘れずに。関係者が多い場合は、家族葬後に個別弔問を受け入れるなどの対応を検討するのがおすすめです。
事後報告の連絡方法や文例については。こちらの記事で紹介しています。

家族葬を得意とする葬儀社を選ぶ

葬儀プランや料金は葬儀社によってバラバラなので、家族葬の施行件数が多い、サービス品質が高いといった実績があり信頼できる葬儀社に依頼したいものです。正確な費用や新しい情報を知りたいなら、葬儀社の相談会イベントがおすすめです。フリーダイヤルやオンラインでの問い合わせも可能です。
ファミーユは全国1,000カ所以上の斎場で、10万件を超える家族葬の実績があります。24時間無料電話相談も受付けているので、家族葬を検討している人はファミーユへ相談を。

10人の家族葬は葬儀内容も含めてしっかり検討を

気心が知れた身内のみでゆっくりと故人を見送れるのが魅力の家族葬。しかし人数を絞るだけでは費用にそれほど大きな変動はありません。家族10人であたたかく見送りたい場合は、プラン内容とそれぞれの支出、また故人の希望や親族の意向などをしっかり把握して、調整することが重要です。
現在お住まいの地域の具体的な家族葬プランの費用や、参列する人数別の費用は下記より確認できます。

監修:1級葬祭ディレクター 瀬戸隆史

家族葬のファミーユにて新入社員にお葬式のマナー、業界知識などを伝える葬祭基礎研修の講師を務める。
【保有資格】1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定)/サービス介助士、訪問介護員2級養成研修課程修了