【男女別】七回忌の参列者の服装。法事における平服も解説
法事・お墓
この記事はこんな方にオススメです
七回忌に参列するときの正しい服装が知りたい
七回忌の参列マナーが知りたい
七回忌に参列する際は、略喪服を着用するのが一般的です。法事の案内に「平服でお越しください」と添えられることもありますが、この場合の平服とは略喪服のことで、黒やグレー、紺色のワンピースやスーツをさします。本記事では七回忌に参列するときにふさわしい服装やマナー、また法事における平服の意味を解説します。
目次
七回忌の服装は略喪服で参列するのが一般的
七回忌の参列者の服装は、一般的に略喪服を着用します。喪服を着用するのは、遺族であっても喪に服することを終える一周忌あるいは三周忌までです。
七回忌以降の法事・法要になると、施主も準喪服や略喪服を着用することがほとんどです。施主より格式の高い喪服はマナーに反するので、参列者は一番低い略喪服を着用します。法事での「平服」は略喪服のことであり、黒やグレー、紺といったダークカラーのスーツやワンピースをさします。
【女性】七回忌に参列するときの服装
ここからは男女別に、七回忌に参列するときの服装の基本を解説します。前述のように、七回忌に参列する際は略喪服を着用するのが一般的です。まずは女性の服装を解説します。
服:ダークカラーのスーツやワンピースが基本
基本は、黒やグレー、紺などのダークカラーのスーツやワンピース、アンサンブルなどの略喪服を着用します。ボトムスはスカートとパンツのどちらでも問題ありません。袖丈は五分袖以上のものを着用してください。夏場でもノースリーブや半袖、ミニスカートなど露出の高い服は避けること。デザインは無地が望ましいですが、ストライプやチェック柄など派手でなければマナー違反にはなりません。
ストッキングは、季節によらず黒色のものを着用するのが基本です。かつ、薄手のものがふさわしいので30デニール以下がおすすめです。厚手のタイツはカジュアルな印象を与えるので避けた方がいいですが、体調や気温を優先して60デニール程度のものを選んでも問題ありません。身内ばかりの七回忌では、足元のマナーよりも参列する人の健康のほうが大切です。
靴:ダークカラーのパンプスで装飾や素材が控えめなもの
黒やグレー、紺のダークカラーのパンプスを着用します。装飾のついていない一般的なデザインで、派手な印象を与えないものが望ましいとされています。エナメルなど光沢のある素材は避けてください。ヒールの高さは、3~5センチ程度の高すぎないものを選びます。歩いたときに音が出るものも、法事の場にはふさわしくないため避けます。
バッグ:光沢のない黒のハンドバッグ
黒色で光沢のない素材で作られたハンドバッグを選んでください。装飾にビジューや金具、ファーなどがついていないシンプルなものが望ましいとされています。
大きさは、数珠や袱紗(ふくさ)が入る程度のものを選びます。荷物が多い場合は、黒色のサブバックで対応すれば問題ありません。
詳しくはお葬式のバッグの選び方も確認してみてください。
アクセサリー:着用するならシンプルな真珠のアクセサリー
結婚指輪以外のアクセサリーは着用しないのが基本ですが、シンプルな真珠のアクセサリーは着用可能です。真珠の色は、白と黒どちらを着用しても問題ありません。
ネックレスは一連のものを着用してください。二連のものは「不幸を重ねる」ことを連想させるため、マナー違反の印象を与えます。また、イヤリングやピアスは避けたほうが無難ですが、着用する場合は真珠を1粒あしらったものを選びます。ヘアアクセサリーも黒一色のものを選び、大きなモチーフやビジューがついたものは避けてください。
【男性】七回忌に参列するときの服装
次に男性が七回忌に参列するときの服装を解説します。
服:ダークカラーのスーツ
男性の略喪服は、黒やグレー、紺などのダークカラーのスーツです。シャツは白で無地のレギュラーカラーを着用します。色付きや柄あり、光沢素材、ボタンダウンのものは不適切なので注意してください。靴下も黒を着用するのがマナーです。
ネクタイ・ベルト:黒で柄や装飾が控えめなもの
ネクタイも着用します。黒が無難ですが、地味で落ち着いた色や、分からない程度の柄なら問題ありません。ネクタイの結び方に決まりはありませんが、ディンプル(くぼみ)を作らないように注意してください。
ベルトは黒の無地で、デザインがシンプルなものを選びます。バックルが大きく目立つもの、ヘビ柄やクロコダイル柄など派手なものは避けてください。
靴:黒で本革や合成皮革製のもの
靴は黒で本革や合成皮革のものが適切です。ひも靴を着用するのが基本ですが、蝶々結びにならないように気をつけてください。装飾の少ないシンプルなデザインで光沢がない素材のものを選びます。素材がエナメルやスエードのものは、不適切です。また、スニーカーやローファーもカジュアルな印象を与えるため、避けてください。
【子ども】七回忌に参列するときの服装
子どもが七回忌に参列するときの服装を解説します。子どもが七回忌に参列するとき、制服がある場合は、それを着用します。
乳幼児から小学生:モノトーンの服装で可
乳幼児の場合、黒い服がないことも多いため、やさしい色合いのものであれば問題ありません。ただし、原色やキャラクターものを避ける、装飾やデザインが派手でないものを選ぶなどの配慮が必要です。
園児や小学生の場合、通っている園や小学校に制服があればそれを着用します。制服がない場合は、男の子はジャケット、女の子はワンピースなどがおすすめですが、なければ普段着で構いません。ただし、色は黒やグレー、紺などのダークカラーを選んでください。靴も学校指定のものを、ない場合は黒や紺、白など派手に見えないスニーカーであれば問題ありません。
中学生から高校生:学生服を着用
中学生や高校生の場合、通っている学校の学生服を着用します。制服の色が明るい、赤のリボンがついているといったものでも失礼にはあたりません。制服がない場合は、大人と同様の服装で参列。靴は学校指定のローファーまたは、派手な色ではないスニーカーを着用します。
七回忌に参列するときのマナー
最後に七回忌に参列するときのマナーを解説します。七回忌は家族のみで執りおこなわれることも多いですが、参列の際には故人や遺族への追悼の意を示すためにも知っておきたいマナーがあります。
法事における平服は略喪服のことをさす
「平服でお越しください」と案内があった場合は、前述のような略喪服で参列します。一般的に平服とは普段着を意味しますが、法事・法要においては喪服ほどかしこまっていない服装のことです。パーカーやジーンズのようなラフな私服は、法事の席にふさわしくありません。冠婚葬祭の場合は略礼服、略喪服などTPOに応じた服装を心掛けることが大切です。
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マタニティ期は体調を考慮して決める
マタニティ期は、体調を第一に考えて無理をしないでください。参列の際、略喪服の着用が難しい場合は、マタニティ用の喪服、またはゆとりのあるダークカラーのワンピースで問題ありません。ストッキングもマタニティ用のものが販売されています。お腹にフィットしやすく、着圧でむくみ対策にもなります。もし服装について不安を感じる場合は、事前に遺族へ確認を取っておくと安心です。
早めに出席連絡をする
七回忌は準備もあるため、スケジュールを確認して早めに出席連絡をするのがマナーです。七回忌は親族でおこなわれることが多く、ほとんどの場合、正式な案内状は送られません。出席の可否は、電話やメールで確認されるのが一般的です。
香典を持参する
七回忌に参列する場合、香典を持参します。七回忌に持参する香典袋の表書きは、「御仏前」と書くのが一般的。香典の金額は、故人との関係性が近いほど高くなる傾向があります。
【関係性別の香典の目安】
- 兄弟・姉妹:1万円~3万円
- いとこや遠い親戚:5,000円~1万円
法要後に会食が予定されている場合は、その費用として5,000円~2万円を香典に足して包みます。
お供え物を渡す際には日持ちするものを選ぶ
お供え物を持参する場合は、日持ちするものを選びます。お供え物には、表書きに「御供」または「粗供養」と記した掛け紙(のし紙のようなもの)をつけて渡すのがマナーです。ちなみに、お供え物は何でも良いわけではなく、注意が必要なもの、避けるべきものがあります
ふさわしいもの | クッキー、ゼリー、缶詰、お茶、ジュースなど |
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注意が必要なもの | 花:香りの強いものやトゲがあるものはふさわしくないので避ける 線香:香りが強すぎないものを選ぶ
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避けるべきもの | 肉や魚などの生鮮食品 ※仏教の教え、不殺生戒(ふせっしょうかい:生き物を殺してはいけないという意味)に反するため
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七回忌にふさわしい服装で故人を偲ぼう
七回忌では平服で参列するケースも多いですが、マナーを守った服装がもとめられます。とはいえ、一番大切なのは遺族の気持ちに寄り添い、ともに故人を偲ぶことです。あまり杓子定規にとらわれすぎずに、遺族や故人の心にかなう装いを意識して選んでいくと良いのではないでしょうか。
この記事の監修者
瀬戸隆史 1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定・葬祭ディレクター技能審査制度)
家族葬のファミーユをはじめとするきずなホールディングスグループで、新入社員にお葬式のマナー、業界知識などをレクチャーする葬祭基礎研修などを担当。
家族葬のファミーユをはじめとするきずなホールディングスグループで、新入社員にお葬式のマナー、業界知識などをレクチャーする葬祭基礎研修などを担当。