一家の大黒柱にもしものことがあったら...ご家族に支給される遺族年金とは

年金受給者が亡くなった場合、ご家族がすべき手続きは二通りあります。
一つは受給者本人の年金受給の停止手続きです。年金受給者が亡くなった場合、年金を受ける権利もなくなりますので、ご家族が手続きを行う必要があります。
二つ目は、未支給年金や遺族年金など、ご家族が給付を受けるための手続きです。
いずれの手続きにも期限や条件などがありますので、順を追ってご紹介します。

※2017年2月23日公開

もらいすぎを防ぐための手続き「年金受給権者死亡届」

年金受給者が亡くなった場合、まずは年金の受給停止の手続きを取らなければなりません。この時、提出するのが「年金受給権者死亡届(報告書)」です。
手続きの際には故人様の年金証書、死亡が記載されている戸籍抄本や死亡診断書のコピーなどお亡くなりになったことを証明する書類が必要になりますので、事前に準備しましょう。
期限は国民年金と厚生年金でそれぞれ異なります。国民年金は死亡日から14日以内、厚生年金は死亡日から10日以内です。この手続きを行わないと受給者が亡くなった後も年金が支給されつづけることになります。多く受け取った年金には当然、返還義務が生じ、その手続きにも対応する手間がかかりますので期日は厳守しましょう。提出先は、年金事務所もしくは年金相談センターです。
なお、平成23年7月以降は日本年金機構に住民票コードを登録している受給者が亡くなった場合、年金受給権者死亡届の提出を省略できるようになっています。

必ず発生する?「未支給年金」の請求手続き

年金は、偶数月の15日に前月、前々月分の2カ月分がまとめて支給されます。年金自体は受給者の死亡月まで支給されることになっているのですが、実際に支給される月には既に受給者が亡くなっているので年金が支払われないという事態が発生します。これが「未支給年金」です。
受給者がお亡くなりになった月分まで受け取れますので、死亡日が6月1日でも6月25日でも6月分までの年金を請求できます。支給されるのは、受給者と生計を同じくしていたご家族で、「配偶者」「子」「父母」「孫」「祖父母」「兄弟姉妹」「左記以外の3親等内の親族」の順で受け取ることができます。
申請するには「未支給【年金・保険給付】請求書」に記載し、必要書類と共に提出します。

<手続きに必要な書類>
・故人様の年金証書
・お亡くなりになったことを証明するもの(死亡記載のある戸籍謄本、死亡診断書のコピーなど)
・故人様と請求者の続柄が確認できるもの(戸籍謄本など)
・故人様と請求者が生計を同じくしていたことが確認できるもの(住民票の写しなど)
・受け取り先の金融機関の通帳
・請求者の印鑑
※故人様と請求者が別世帯の場合は「生計同一についての別紙の様式」

提出先は前述にある年金受給の停止手続きと同じ窓口で行うことができますので、併せて行うようにすると請求忘れが生じません(未支給年金を受給する権利は5年の時効によって消滅します)。国民年金の場合は居住地の市町村役場で両方の手続きが行えます。

遺族年金について大まかに知る

大切な方を失くされたご家族に支給される遺族年金についても簡単にご説明します。遺族年金には「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」などいくつか種類があります。
例えば、自営業者など国民健康保険加入者がお亡くなりになった場合、その方に生計を維持されていた妻や子、夫は「遺族基礎年金」を受け取れるケースがほとんどです。また、会社員や公務員など厚生年金に加入している方がお亡くなりになった場合、その妻や子、孫、父母、祖父母、夫は主に「遺族厚生年金」に加え「遺族基礎年金」を受給できます。
遺族年金には、子や孫なら18歳未満、夫や父母、祖父母なら55歳以上で支給は60歳からなど、受給条件もさまざまです。遺族基礎年金や遺族厚生年金が受給できない場合でも、「寡婦年金」や「死亡一時金」が支給される場合もあります。請求する際には年金事務所や年金相談センターなどに申請しますが、遺族年金のしくみや要件は複雑なため、不明な点は先に相談すると良いでしょう。

深い喪失感のなか、お葬式の後処理まではなかなか手が回らないものです。ファミーユは、ご葬儀後の複雑なお手続きもサポートいたしますのでお気軽にご相談ください。

ご利用いただいた皆さまの声

ご葬儀をお手伝いさせていただいた方から寄せられたエピソードをご紹介いたします。

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