終活で始まる第2の人生とは?
いま高齢者の間で話題になっている「終活」。「相続」「お墓」といった現実的な問題を解決したり、「エンディングノート」をつけたりすることで、残りの人生を前向きに有意義に過ごそうという意欲が湧くようです。終活で老後の人生設計を見直すと、充実した質の高い毎日が送れるようになります。今すぐできる終活をいくつかご紹介します。
終活の意味が変わりつつある?
「終わる」「活動」と書いて、「終活(しゅうかつ)」。就職活動は「就活」、結婚相手探しは「婚活」といいますが、高齢になって行なうのが「終活」です。これは、平成21年に週刊朝日が造った言葉だと言われており、最近では約7割の人が知っています。
漢字だけを見ると、人生の終わりに向けた少し寂しい活動のようにも思えます。しかし、いま高齢者の間で行なわれている「終活」は、「葬儀や墓など人生の終焉に向けての事前準備」から「自分を見つめ、自分らしく生きる活動」とポジティブな意味に変化してきています。
残された人生をどう過ごしたいか、今のうちにやっておきたいことは何かなど、自分の気持ちや希望を棚卸しして、充実した日々を送るために行なうのが新しい「終活」のカタチなのかもしれません。
終活を考えるきっかけとは!?
多くの人が、次のようなことをきっかけとして終活を考え始めます。
・子供が独り立ちして、夫婦だけになった
・定年退職して時間に余裕ができた
・配偶者がいなくなって一人になった
・体力の衰えを実感するようになった
このように、それまでの長い人生に一区切りついたときや、自分の年齢を感じるようになったときに、「そろそろ人生の終いに向けて準備をしなければ」という考える人が多いようです。子どもから勧められることもあります。
終活は「○歳になったら始めなければならない」というものではありません。それぞれのライフイベントをきっかけに「そろそろ終活したい」と感じたときが始めどきです。
今からできる終活を考えよう
「よし、終活を始めよう!」こう思っても、一体何から手をつければいいのか分かりませんね。そこで、今すぐ始められる終活をいくつかご紹介します。
・エンディングノート(終活ノート、遺言ノート)
遺言書のように法的効力があるものではないので、気軽に日記感覚で始められます。子どもと相談したいこともいろいろ出てくるので、子どもとの交換日記として使うのもおすすめです。
・遺影撮影
自分の最後を飾る写真には自分で納得できる一枚を使いたいものです。定期的にプロに写真を撮ってもらうのも良いでしょう。お気に入りのショットが撮れたら、家族に遺影として使ってほしいと伝えておくことをお忘れなく。
・愛用品の形見分け
いずれ子どもや孫に使って欲しいと思っている価値の高い愛用品があれば、早めに譲ってあげましょう。誰が譲り受けるのがいいのか、どう使うのがいいのか、もらう側もじっくり考えることができます。ここ数年、都会を離れて田舎暮らしをする方が増えていますが、こういった流れも終活の一貫といえるのかも知れません。少し前に整理整頓ブームもあり、生前整理を意識する方も多くなっています。
終活は人生の締めくくりとして、最後に自分らしさを発揮できる大事な活動です。一時的なブームで終わるのではなく、自分なりに長く続けられる楽しい終活、やりがいのある終活を探し、充実した日々を送りましょう。
日々摘花(ひびてきか)
~まいにちを、たいせつに~
「日々摘花(ひびてきか)」は、様々な分野の第一線で活躍する方々に、大切な人との別れやその後の日々について自らの体験に基づいたヒントをいただくインタビュー記事です。
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