【2025年】春のお彼岸はいつからいつまで?春爛漫のお供え物と食べ物も紹介
お葬式のマナー・基礎知識
この記事はこんな方にオススメです
春のお彼岸の期間が知りたい
春のお彼岸のお供え物、仏花を探している
春のお彼岸に食べるメニューを考えたい
春のお彼岸は3月の祝日「春分の日」を中心にした7日間で、2025年(令和7年)は3月17日~3月23日です。春のお彼岸には牡丹餅(ぼたもち)を食べますが、他にもすべきことは沢山あります。この記事では、春彼岸の期間とお彼岸の過ごし方、お供え物に適したお菓子やお花、春ならではの食べ物を紹介します。
2025年の「春のお彼岸」はいつから?
お彼岸は年に2回あり、春は3月、秋は9月におこなわれる日本独自の風習です。それぞれ春は“春彼岸”と、秋は“秋彼岸”と呼ばれています。まずは2025年の春のお彼岸がいつからかいつまでか、と過ごし方を紹介します。
お彼岸は7日間
春のお彼岸は、3月の祝日「春分の日」を中日として前後3日を合わせた7日間です。秋は「秋分の日」が中心になります。2025年の春秋のお彼岸の期間は以下の通りです。
<2025年のお彼岸>
- 春彼岸:3月17日(月)~3月23日(日)
- 秋彼岸:9月20日(土)~9月26日(金)
お彼岸とはご先祖様を供養する期間
仏教では、あの世を彼岸(ひがん)、この世を此岸(しがん)と呼びます。古代中国では、西にあの世、つまり彼岸があるとし、東に此岸があるとしました。お彼岸の真ん中にある春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈む時期です。此岸と彼岸が一直線に結ばれるため、「お彼岸はあの世とこの世が通じやすくなる日」と考えられています。
いつしかお彼岸にはお墓参りなどの先祖供養をするようになりました。菩提寺(ぼだいじ)がある場合は「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれる法要に参加することもあります。
いつしかお彼岸にはお墓参りなどの先祖供養をするようになりました。菩提寺(ぼだいじ)がある場合は「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれる法要に参加することもあります。
お彼岸の意味や時期とは
お彼岸は何をする日でどのような意味を持つのか、お彼岸中の墓参りや法要の手順も交えて紹介します。
春のお彼岸にすること
お彼岸には何をしたらいいのでしょうか?春のお彼岸の準備と過ごし方を紹介します。
仏壇の掃除と仏具のお手入れ
ご自宅に仏壇がある場合は、いつもより丁寧に仏壇の掃除や仏具のお手入れをしてみてください。まずはハタキや掃除機でゴミ・ほこりを取り除き、柔らかな布で拭き掃除をします。仏具は、お手入れの前に写真を撮るようにすると戻す場所に迷ってしまうことを防ぐことができます。
お墓参り
お墓参りの際は、心を込めてお墓や周辺の掃除をしましょう。お墓周りをきれいにし日々の感謝を伝えましょう。
なお、お墓参りの持ち物や掃除の手順などは、以下の記事で詳しく紹介しています。
なお、お墓参りの持ち物や掃除の手順などは、以下の記事で詳しく紹介しています。
お墓参りを極めよう。墓石掃除、墓花、お供え、持ち物について
お盆やお彼岸の恒例行事といえば、お墓参りです。お参りする時にあると便利な持ち物や、墓石掃除の注意点、供えるといいお花などをお伝えします。
お供え物や仏花の用意
お彼岸のお供え物や仏花についての詳細は後述しますが、春はぼたもちが有名です。ただし故人が好んでいた食べ物やお酒、お花を供えても良いとされています。手土産としてお渡しする場合は、日持ちがするものや小分けできるものを選ぶようにするとよいです。
春らしい食事を楽しむ
春のお彼岸は、はまぐりやアサリなどの貝類や、うどやタラの芽といった山菜など、春ならではの食材が出始める季節です。「彼岸そば」というお彼岸独自のメニューもあり、仏壇などにお供えすれば、ご先祖様にも春を迎えられた感謝の気持ちが伝えられます。
春のお彼岸に適したお供え物と仏花、献立については次の章以降で詳しく紹介します。
春のお彼岸に適したお供え物
春は牡丹餅をお墓や仏壇に供えるのが一般的ですが、よもぎ団子も春らしくて最適です。ここでは、春のお彼岸のお墓参りに持参したい、牡丹餅とよもぎ団子を紹介します。
春に咲く牡丹から名づけられた「牡丹餅(ぼたもち)」
お彼岸に食べる牡丹餅とおはぎは、呼び方が異なるだけでどちらも同じもち米をあんこでくるんだ生菓子です。「牡丹餅」は春に咲く牡丹(ぼたん)になぞらえて名付けられたとされ、「おはぎ」は秋の七草の萩(はぎ)から付けられたと言われています。
お墓や仏壇に供えた牡丹餅は、お参りを終えた後に家族が食べます。お墓の場合は牡丹餅を置いたままにすると、カラスなどの鳥が荒らしてしまう恐れがあるので、お墓参りが終わったら必ず持ち帰ってください。
春ならではの「よもぎ団子」
よもぎは春に旬を迎えるキク科の植物です。春のお彼岸は、よもぎをふんだんに使ったよもぎ団子をお供えしてはいかがでしょうか。よもぎ団子は「彼岸団子」などという名称で、和菓子屋で販売されることもあります。
その他、よもぎ団子は自分で作ることも可能です。生や冷凍のよもぎを使ってもいいですが、簡単なのはよもぎ粉末を使用したもの。普通のお団子を作るときによもぎ粉末を入れるだけなので、手作りしてお墓や仏壇にお供えするのも良いですね。
春のお彼岸におすすめのお花
お墓や仏壇に飾る供花は華美なものは避け、菊のような白や黄色の花を選ぶのが基本です。トゲがある花は供花に適しませんが、事前にトゲを抜いておけば問題ありません。このように基本的な選び方はあるものの、供花に絶対的な決まりはないので、春彼岸は春に最盛期を迎える花をお墓や仏壇に供えてはいかがでしょうか。春のお彼岸におすすめの花を3つ紹介します。
春の訪れを知らせる「マーガレット」
マーガレットは、小柄で他の花を引き立てるような存在です。品種によっては早咲きのものがあるので、春彼岸の頃も手に入るでしょう。
開花時期 | 3月~6月 |
---|---|
花言葉 | ・信頼 ・真実の愛
|
花の色 | 赤、紫、ピンク、白、黄など |
バラのような華やかさを持つ「ラナンキュラス」
多数の花びらが重なり、ふんわりと開く姿が魅力的なラナンキュラス。バラに似た華やかさを持ちますが、トゲがないので供花に最適と言えます。
開花時期 | 3月~5月 |
---|---|
花言葉 | ・純潔 ・魅力的
|
花の色 | 赤、紫、ピンク、オレンジ、黄色、白など |
甘い香りを放つ「ストック」
ストックはたくさんの花をつけ、真っ直ぐ上に伸びた姿が特徴の植物です。開花時期が長く、冬から春にかけて咲く花からは甘い香りが漂います。ストックは花もちが良いので、供花に向いています。
開花時期 | 11月~5月※最盛期3~5月 |
---|---|
花言葉 | ・永遠の美 ・愛情の絆
|
花の色 | 赤、ピンク、白、紫、黄など |
春のお彼岸におすすめの食べ物
お彼岸では精進料理(しょうじんりょうり)を仏前にお供えし、自分たちでも食べます。精進料理は肉類や魚介類など、動物性の食材を使わないのが特徴です。とはいえ、精進料理を自分で作るのはなかなか難しいかもしれません。そこで今回は、春のお彼岸でよく食べられている一般的なメニューを紹介します。どれも身近なものなので、春彼岸の献立に盛り込んでみてください。
彼岸そば
古くから、お彼岸には彼岸そば、あるいはおうどんを食べる風習があります。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉が示す通り、お彼岸は季節の変わり目であり、体調を崩すことが多い時期です。のど越しが良くて食べやすいそばや、消化のいいうどんで体を気遣ったのが風習の由来と考えられています。
また、そばは五臓六腑の汚れを清める効果があると信じられてきました。ご先祖様を迎える前に身を清めるため、彼岸そばが食べられるようになったとも言われています。精進料理を意識して、そばの具材は肉や魚は避け、春が旬の山菜、油揚げ、春野菜などにしてみてはいかがでしょうか。
なお、アレルギーなどでそばが食べられない場合は、うどんでも問題ありません。
お赤飯(小豆飯)
お食い初めや七五三、還暦祝いなど、慶事のイメージが強いお赤飯。実は、お赤飯や小豆飯を彼岸の中日に食べる風習があります。その理由は、小豆には厄除け効果があると信じられてきたから。今でも、厄除けや魔除けを願い、お彼岸にお赤飯や小豆飯を食べる地域があります。
精進揚げ
昔は同じ揚げ物でも、魚介類を揚げたものを“天ぷら”、野菜やキノコを揚げたものを“精進揚げ(しょうじんあげ)”と呼んで区別していました。精進揚げは、魚だけでなく肉類も使わない決まりがあります。お彼岸には、魚や肉を使った天ぷらではなく、タラの芽やふきのとうなど、旬の野菜を使った精進揚げがおすすめです。
たけのこおにぎり
春のお彼岸では、旬の食材を使った料理を食べるのもおすすめです。春は、生のたけのこを楽しめる貴重な季節。油揚げと一緒に煮てからホカホカのごはんと握れば、たけのこおにぎりの完成です。食卓に並べて、旬の味を堪能してみてください。
その他、旬の食材を使ったメニュー
たけのこだけでなく、他にも春の食材を使ったメニューを献立に加えてみてはいかがでしょうか。例えば、菜の花と厚揚げで作る煮びたしを副菜に。厚揚げの原料である大豆は精進料理でもよく使われるので、正に春のお彼岸にぴったりと言えます。
今回紹介したメニューは、お供えにも向いています。仏壇にあげるなどして、仏様と一緒に旬の食事を楽しむのも良いかもしれません。
ご先祖様に春のお彼岸の報告を
お彼岸は、ご先祖様を供養する大切な期間です。さまざまなものが芽吹く春は、花はもちろん、旬を迎える食材も豊富です。無事に春を迎えた報告をするために、お供え物や仏花は季節を感じさせるものを選んでみてください。自分たちのことを考えてくれている、その姿だけでもご先祖様は喜んでくれるはずです。