【初心者向け】写経の意味とやり方。用具&作法も紹介
お葬式のマナー・基礎知識
この記事はこんな方にオススメです
写経を始めたい
邪念を払うとされている「写経」。その名の通り、お経を書き写すことです。仏教の修行の一環として、また、教えを伝え広めるものとして始まりました。今では精神統一になる、と習い事としても人気です。ここでは「写経」の意味や効果、必要な準備、道具など初心者向けにおすすめのやり方などを紹介します。
写経とは
まず写経の意味と目的、精神的な効果をみていきましょう。
写経の意味と目的
「写経」は、仏教の発祥の地・インドで、お釈迦様の教えを広めるために始まったと言われています。サンスクリット語だったお経はさまざまな言語に翻訳され、多くの国の修行僧たちに書き写されていきました。日本には奈良時代に伝わり、僧侶の修行の一環として盛んに写経がおこなわれたといわれています。今も修行目的はもちろんのこと、祈願や供養のためにも写経がおこなわれています。
現在の写経
現在の写経は、「般若心経(はんにゃしんぎょう)」というお経を書き写すことが多いです。文字数が300字程度と短く、少しの時間で書き終えられるため、初心者でも取り組みやすいためです。般若心経には、あらゆるものごとにとらわれ苦しむ人々を救うための言葉などが記されており、仏教の真髄ともいえる大切な教えが凝縮されています。
仏教の真髄ともいえる大切な教え▶般若心経
写経の効果
文字を書いている間は精神が集中しているため、怒りや妬みなどの邪念が払われ、心が安定するといわれています。心に乱れがあると文字にも表れるので、自分の心の状態に気づけます。ストレスから解放され、リラックスできると評する人もいます。
また意識を集中して指先を使うと、脳に良い刺激を与えるといわれています。最近では、写経をすれば脳の活性化が期待できるという研究結果もあるようです。
さらに写経は文字を書く練習にもなります。お手本として使われることが多い般若心経の文字の中には、書道の基本的な技法が含まれているといわれています。お手本を見ながら一文字ずつ丁寧に書き続けると、毛筆の技術も上がり、普段の文字の書き方にも良い影響を与えるでしょう。
また意識を集中して指先を使うと、脳に良い刺激を与えるといわれています。最近では、写経をすれば脳の活性化が期待できるという研究結果もあるようです。
さらに写経は文字を書く練習にもなります。お手本として使われることが多い般若心経の文字の中には、書道の基本的な技法が含まれているといわれています。お手本を見ながら一文字ずつ丁寧に書き続けると、毛筆の技術も上がり、普段の文字の書き方にも良い影響を与えるでしょう。
写経に必要な準備
写経を始めるにあたり、準備すべきことが3つあります。それは、「書き写す道具」「集中できる環境」「身支度」です。
必要な道具を準備する
写経に必要な道具は以下の3つです。
・書道具:小型の硯(すずり)や墨、穂先のまとまりが良く弾力のある小筆、下敷き、文鎮を準備します。市販の墨汁を使うよりも、硯で墨をする方が精神統一がしやすいです。初心者は使いやすい墨汁や筆ペンを用いることもあります。筆ペンは細めのタイプがおすすめです。
・写経用紙:白紙・線入り・なぞり書き用などさまざまな用紙があります。文具店や仏具店などで入手が可能です。
・お手本:好きな経典をお手本にします。初心者には般若心経がおすすめです。
・書道具:小型の硯(すずり)や墨、穂先のまとまりが良く弾力のある小筆、下敷き、文鎮を準備します。市販の墨汁を使うよりも、硯で墨をする方が精神統一がしやすいです。初心者は使いやすい墨汁や筆ペンを用いることもあります。筆ペンは細めのタイプがおすすめです。
・写経用紙:白紙・線入り・なぞり書き用などさまざまな用紙があります。文具店や仏具店などで入手が可能です。
・お手本:好きな経典をお手本にします。初心者には般若心経がおすすめです。
写経に必要な道具は以下の3つです。
・書道具:小型の硯(すずり)や墨、穂先のまとまりが良く弾力のある小筆、下敷き、文鎮を準備します。市販の墨汁を使うよりも、硯で墨をする方が精神統一がしやすいです。初心者は使いやすい墨汁や筆ペンを用いることもあります。筆ペンは細めのタイプがおすすめです。
・書道具:小型の硯(すずり)や墨、穂先のまとまりが良く弾力のある小筆、下敷き、文鎮を準備します。市販の墨汁を使うよりも、硯で墨をする方が精神統一がしやすいです。初心者は使いやすい墨汁や筆ペンを用いることもあります。筆ペンは細めのタイプがおすすめです。
・写経用紙:白紙・線入り・なぞり書き用などさまざまな用紙があります。文具店や仏具店などで入手が可能です。
・お手本:好きな経典をお手本にします。初心者には般若心経がおすすめです。
室内環境を整える
写経を始める前に室内を静かな環境に整えることも大切です。仏壇のある部屋では、お香を焚き、お花や灯明を供えます。時間に余裕をもって環境を整えると、気持ちの切り替えもしやすいでしょう。
身支度をする
身を清めるのも心を落ち着かせるルーチンになります。手をきれいに洗い、口の中をすすぎましょう。清潔な服を着るとなお良いです。椅子に座るにしても正座するにしても、無理なく自然体を意識しながら姿勢を正します。
写経の作法
写経はただ書き写せば良いというわけではありません。仏教の修行でもあるので、一定の作法があります。写経の着手から奉納までの流れ、写し間違えたときの対処法を紹介します。
着手〜奉納までの流れ
1.姿勢を正し呼吸を整えたら、手を合わせて一礼します。
2.硯に清水を入れ、神経を研ぎ澄ませながら静かに墨をすりましょう。(ちょうど良い濃さや量に調節)
3.再び手を合わせ、これから書き写すお経を読みます。声に出すかどうかに決まりはないようです。
4.心を静めて筆をとり、表題から丁寧に書き写していきます。
5.願文(がんもん/ねがいごと)があれば、本文から一行離し、一文字下げて「為」と書いた後に記してください。(願文の例:「〇〇家先祖代々供養」、「家内安全」、「無病息災」、「合格祈願」など)
6.改行して名前を書き、おわりに「謹写」と書き足します。
7.最後の行には書いた年月日を記入。
8.手を合わせて「普回向(ふえこう)」と呼ばれるお経を唱え、一礼すれば写経の終了です。
9.書き終えた用紙は、箱などに入れてお寺に奉納するか仏壇に供えます。
(宗派や市販の用紙によっては、5.6.7の順番が異なる場合があります。)
2.硯に清水を入れ、神経を研ぎ澄ませながら静かに墨をすりましょう。(ちょうど良い濃さや量に調節)
3.再び手を合わせ、これから書き写すお経を読みます。声に出すかどうかに決まりはないようです。
4.心を静めて筆をとり、表題から丁寧に書き写していきます。
5.願文(がんもん/ねがいごと)があれば、本文から一行離し、一文字下げて「為」と書いた後に記してください。(願文の例:「〇〇家先祖代々供養」、「家内安全」、「無病息災」、「合格祈願」など)
6.改行して名前を書き、おわりに「謹写」と書き足します。
7.最後の行には書いた年月日を記入。
8.手を合わせて「普回向(ふえこう)」と呼ばれるお経を唱え、一礼すれば写経の終了です。
9.書き終えた用紙は、箱などに入れてお寺に奉納するか仏壇に供えます。
(宗派や市販の用紙によっては、5.6.7の順番が異なる場合があります。)
写し間違えた場合の対処法
写経は、間違えないように書くことも大切です。しかし、集中できずに間違えてしまう時もあるでしょう。もし間違えたら、誤字の右に「、」を打ち、同じ行の上、または下の余ったスペースに正しい字を書きます。脱字の場合は抜けた部分に「、」を打ち、同じ行の上か下に書き足して、その文字にも「、」を打つのが対処法です。
書き損じても、大事なお経が書かれた紙を捨てるのは良くないとされています。どうしても捨てたいときには、手を合わせて一礼し、敬意を表してからにしましょう。
書き損じても、大事なお経が書かれた紙を捨てるのは良くないとされています。どうしても捨てたいときには、手を合わせて一礼し、敬意を表してからにしましょう。
写経初心者におすすめのやり方
写経に初めて取り組むときに最初から白紙を使うと、勝手が分からず間違いやすいかもしれません。初めて写経をする人は、まず以下のやり方をおすすめします。
なぞり書きできる写経用紙を使う
初心者におすすめなのが、あらかじめお経が薄く印字されている写経用紙です。なぞり書きできるので、誤字や脱字への心配を軽減でき、より集中しながら写経に臨めるでしょう。初心者用で文字が大きく書きやすいものが多いです。
また、筆ペンと写経用紙、お手本がセットになったものもあります。お手本を写経用紙の下に敷くと透けて見えるため、上から書きなぞることができます。お手本や筆ペンの準備も省け、気軽に写経に取り組めるのでおすすめです。回数をこなして慣れてきたら、何も書かれていない用紙を使った本来のやり方で写経してみましょう。
また、筆ペンと写経用紙、お手本がセットになったものもあります。お手本を写経用紙の下に敷くと透けて見えるため、上から書きなぞることができます。お手本や筆ペンの準備も省け、気軽に写経に取り組めるのでおすすめです。回数をこなして慣れてきたら、何も書かれていない用紙を使った本来のやり方で写経してみましょう。
お寺で体験する
写経の体験を実施しているお寺で学ぶのも一つの手段です。正しい作法が学べて、静かな上に清められた環境でおこなえるという利点があります。写経会は、全国各地のお寺で定期的に開かれています。仏教やお経についての法話を聞けるお寺もあるので、興味がある人は問い合わせてみましょう。
写経を通して自身の人生と向き合おう
写経を始めたばかりの時は、集中力が続かず字を間違えたり、思うように書けなかったりするでしょう。写経では、間違ったものは消さず、新しい紙に書き直すこともしません。その様子は正に人生そのもののようだと語る人もいます。一文字一文字に気持ちを込めながら写経をおこなえば、自分の人生に向かい合う良いきっかけになるかもしれません。